8020(ハチマルニイマル)運動の本質 | その1

2017年2月1日

8020(ハチマルニイマル)運動

皆さんは、8020運動というものをご存知でしょうか? 8020運動は平成元年に厚生省と日本歯科医師会により推進され始まり、平成12年には8020推進財団が設立されるに至りました。

この財団のホームページによれば、「歯科に関係のある各種団体、企業の協力のもと平成12年12月1日、厚生大臣(現厚生労働大臣)の許可を得て設立された」とあり、「その事業活動は、8020運動の推進はもとより、 口腔と全身との関係に関する情報の 収集・提供・調査研究などを主な柱としています。」とのことです。

ホームページ冒頭に「“8020”は“ハチ・マル・二イ・マル”と読み、 「8020運動」とは“80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”という運動です。」とあります。
 

8020運動の成り立ち

もちろん幾つになっても自分の歯がたくさん残っていた方が理屈抜きに良いのは当然ですし、私も出来得る限りそうありたいと願っています。

この8020運動が始まった経緯は、歯がたくさん残っている人の方が咀嚼能力が高く、また全身の健康度も高いという事実に基づいています。

歯がたくさんあり、よく噛んで咀嚼することにより、脳の活性化、免疫力アップ、ガンの抑制、肥満予防などの効用があり全身の健康度が上がる。そのためには統計的に20本以上の歯があることが望ましいということです。
 

歯を長く保つ

では皆さんは、80歳で20本の歯を残すための具体的な「これっ」という目新しい方法をお聞きになったことがあるでしょうか。無いと思います。実は、歯を長く保つ方法は約30年前の平成元年と現在とでは、ほとんど変わっておらず「これっ」という目新しい方法は発見されていません。

今も30年前も、歯を良く磨く(歯間ブラシやフロスも使う)、こまめに歯科で管理を受ける(スケーリング、歯を良い状態を保つ)の2点にまとめられてしまうもので、強いて言うならば30年前には今ほど喫煙の悪影響は言われていなかったくらいでしょうか。

8020運動で医療費削減?

80歳で20本残すことを財団まで作って強く推進するということは、逆に歯の本数が少なければ統計的にその人の健康度が落ちるということです。これが意味する一つの側面には、歯をたくさん残すことにより、高齢になっても高い健康度を保ち医療費の削減に繋げたいということです。

現在、医療費の高騰により将来的な医療保険の財源に明確な不安があるのは周知の事実です。どんな理屈があろうとなかろうと医療費の削減に繋がる事柄があるのなら、その方法を確立することは国として急務に違いありません。

また歯がたくさんあることで、高齢であっても高い健康度を保てるのならご本人にも非常に良いことで、何も問題はなく良いことづくめです。

以下、次回(8020運動の本質〜(その2)「歯科医師として見た、8020運動」に続く。

林歯科・歯科医療研究センター
http://www.exajp.com/hayashi/


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