粗末に扱うと後が大変な乳歯

2016年9月6日

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主に乳歯で咀嚼する6歳くらいまでは、心身の成長度合いもダイナミックな時期です。後続の永久歯は乳歯の下ですでに埋まっていますので、よく噛む刺激も伝わっています。

よく噛むことは日頃意識して行う事で、身につけるものです。虫歯予防と同等に大切なことです。虫歯治療も後続の永久歯のことまでを考えた治療をしなければなりません。

粗末に扱うと後が大変な乳歯

乳歯はいずれ永久歯に生え変わるからと,粗末に扱われがちですが、乳歯の状態がその後の永久歯に引き継がれる事が多いので、大切にしなければなりません。

特にその後に生えてくる永久歯の歯並びを決定する,と言っても過言ではありません。どの子も乳歯の生えてくる場所は遺伝子で決定されていますので、乳歯そのものが、乱れて生えてくることはまずありません。

乳歯の歯並びを乱す主な原因は、乳歯の虫歯による歯の崩壊です。乳歯は永久歯に比べると柔らかく、虫歯に なりやすいのですが、乳歯が柔らかい事にも理由があります。

乳歯が生え始め、主に乳歯で咀嚼をする0~6才位の時期は、身体の成長が著しく、顎も例外ではありません。0才と6才では顎の大きさはまるで違います。
上下の乳歯は3才頃にガッチリ噛み合うようになりますが、その後も顎は成長し続けます。

上下の乳歯がガッチリ噛み合ったままですと顎は自由に成長できませんので、乳歯が少しずつ擦りへることで、噛み合わせも変化し、顎の成長に調和していくのです。そのために永久歯に比べて柔らかく、虫歯にもなりやすいのです。

しかし、小さい子供の歯の家庭でのケアは大変難しく、虫歯を完璧に予防することは困難です。やはり専門家の定期検診は必要ですが、虫歯になってしまっ
た場合の治療法は大人の場合とは異なります。

乳歯は顎の成長と共に擦りへらなければならないので、乳歯の噛む面に虫歯ができた場合は、初期ならば進行止めの薬(サホライド)を塗ってもらいましょう。この薬は塗った箇所が黒くなる欠点がありますが、虫歯の進行をかなり遅らせることができます。

さらに進行してしまった場合は、虫歯の部分を削りセメントかプラスチック(レジン)で埋めてもらいましょう。硬い金属は擦りへらずにその時点での噛み合わせを固定してしまい、片寄った噛み方や、顎のずれの原因になりやすいので、できるだけ避けましょう。

歯と歯が隣り合った面が虫歯になった場合は、乳歯の周りに金属製のバンド(帯冠:薄い指輪のようなもの)を接着し、隣の歯との間隔を保ち、歯が移動するのを防止します。乳歯の治療は、歯の周りは硬く、噛む面は他の乳歯と同程度の硬さにすることが鉄則です。

いずれにしても将来の永久歯の歯並びや噛み合わせは、全身の健康にもつながりますので、こうしたことを前提に乳歯を管理、治療してくれる歯科医を見つけることが大切です。


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