入れ歯の良し悪しを決めるもの

上顎であれ下顎であれ、床(粘膜と接する部分)はたわむ素材で作ります。ある程度の固さがあって、しかも弾性がある素材を使う。

これは、応力を逃すためです。床をまったく動かないようにガッチリ作ると、応力がどこにも逃げられず、入れ歯はかえって壊れやすくなります。原理としては、飛行機の翼がたわむのと同じです。飛行機の翼には巨大な圧力がかかりますが、弾性があってたわむために、空を飛んでも折れません。

また、床は透明なものを用います。私たちのところでは、原則として透明な床を使っています。

その理由は二つあって、一つは「問題があるポイントを目で確認できる」ということです。
たとえば、床が微妙に歪んでいて、どこか一点だけ当たりが強かったとします。そのとき、粘膜は圧を受けて白くなります。

これを発見するのが遅れると、粘膜がブヨブヨになってしまったり、骨が変形してしまったりするのですが、床が透明だと、当たりが強いところがすぐに発見できます。

床のその部分にサインペンなどで印をつけておけば、調整を加えなければならない範囲も、正確に把握できます。


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