咀嚼システム

ものを食べるときに使っているのは、歯と顎だけではありません。歯茎や舌、口のまわりの筋肉、顔面の筋肉なども使います。これらを総合的にどう動かすか、という脳の働きも必要不可欠です。つまり、ものを食べるときには、さまざまな器官が複雑に連携しているのです。

この「複雑な連携」を、咀嚼システムといいます。システムというくらいですから、一夜にして作られるものではありません。長い時間をかけて、徐々に作られていきます。歩行運動に喩えれば、ヨチヨチ歩きしかできなかった赤ちゃんが、転びながら歩き方を覚えていくようなものです。

人間は歩くときに「右足を前に出したら、次に左足を出そう」などとは考えません。歩くスピードを変えるときも、怪我をして足が痛くなったときも、無意識のうちに歩き方を変えられます。これは、赤ん坊の頃から「歩くトレーニング」を重ねてきたからです。「右足と左足を交互に出さなければ転ぶ」ということは、実は膨大なトレーニングによって覚えたことなのです。


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