教えられたとおりに入れ歯を作ると、判断不能に陥る

歯というのは長く使っているうちに磨り減るし、傾いてくるのが普通です。歯茎も年とともに退縮します。入れ歯を使うような年齢になれば、若い頃とは違った噛み合わせになるわけです。したがって、残っている歯を基準にして噛み合わせを設定しても、それが正しいとは限りません。

しかも、総入れ歯の噛み合わせは「最後まで残っていた歯」を基準にしていません。総入れ歯には総入れ歯の独自の基準があって、それをもとに噛み合わせを設定します。つまり、最後の1本が抜けるまでは「残っている歯」を基準にして部分入れ歯を作り、その「残っている歯」が抜けると、新しい基準をもとに総入れ歯を作るのです。

 これは大きな矛盾と言えるでしょう。たとえば歯が一1,2本しか残っていないとき、それを抜いて総入れ歯を作るケースはよくあります。そのとき、噛み合わせの基準を「最後まで残っていた歯」にすればいいのか、「総入れ歯の基準」にすればいいのか。歯学部や技工学校で教えられている方法で作ろうとすれば、判断不能に陥ります。

林裕之

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