「身体のいいなり 」内澤 旬子 著 朝日新聞出版
週刊文春の書評で知り読んでみました。腰痛、アトピー性皮膚炎、ナゾの微熱、冷え性、むくみなど幼い頃から虚弱体質だったひとりの女性が、乳がん治療(乳腺全摘出、その後乳房再建手術)をきっかけに以前とは比べ物にならない位元気になった体験記です。
いわゆる癌闘病記とは違がっています。著者はイラストルポライター、装丁家、製本家として活躍しはじめるのと平行して癌治療を繰り返していきます。
その間の自分の身体の変化、医師や周りの人との人間関係、治療費や生活費、仕事の不安などなどが綴られていきます。
男の自分には実感は持てないのですが、女性が乳房を失う心情や、それにともなう様々な変化を初めて知りました。彼女は癌治療を境に、体調も仕事もなぜか(詳しくは是非お読み下さい。)向上して行きます。
読み物としても大変面白かったのですが、医療者と患者さんのあり方をもう一度考えるきっかけにもなりました。
女性の治療には女医があたるのが良いとつくづく思いました。
おすすめの一冊です。