この調査は、インプラント治療を巡るトラブルが後を絶たないことを受けて”実施されたそうです。昨今はインプラントトラブルに関する警告や報道が頻繁になされていますが、医療者側からの報告は初めてではないでしょうか?
調査の速報を元にした記事ですが、この中に出てこない以下の文言が学会のサイトにありました。
https://www.jamfi.net/
対象症例 : インプラント手術関連の重篤な医療トラブル症例(ほとんどの症例は、他施設でのトラブルの後処置)」”記事になかったのは 『ほとんどの症例は、他施設でのトラブルの後処置』
とある部分です。
少々うがった見方かもしれませんが、インプラントの成功率を90%などと宣伝する実態はここにあると思います。
つまり、自分のやったインプラントが失敗しても、その患者さんは他の歯医者へ行ってその”後処理”をしてもらっているので、当の歯医者は自分のしたインプラントが失敗したことを知らずにいる。
自分のところへはうまくいった患者さんだけが通い続けるので、自ずと成功率が上がると錯覚するいう訳です。実際に、失敗したインプラントを抜くことを専門にしていたことのある友人の歯科医がいるくらいですから、そう外れた見方ではないと思います。
もう何度も言っていることですが、インプラントが増えれば、トラブルも増える。そもそもがハイリスクの治療法である上に、きちんとした入れ歯が出来ればまず必要ないものなのです。
最近インプラントに関する報道の方向がかなり変わってきていると感じます。それだけ被害の実情が表面化しているからです。誤解を恐れずに言えば、インプラントに警鐘をならし続けている我々にとっては追い風で、一般の方がインプラントに慎重になるのはとても良い事です。
今回の調査結果の詳細は7月に発表されるようですので、それを待ちたいと思います。インプラントのリスクを知る事があなたをトラブルから遠ざけます。
実態調査速報 インプラント 重篤トラブル400件余
こちらも参考にして下さい。
*インプラント治療が問いかける歯科医療の今 NHK生活情報ブログ (2月8日)
*歯科インプラント トラブル急増の理由 NHKクローズアップ現代 (1月18日)
*当ブログで取り上げたインプラント関連
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-正しい歯科治療とインプラントの危険性-
著者:林晋哉 林裕之
インプラント治療の欠陥とは!
角川oneテーマ21 (新書判)
¥760(税込)
発行元:角川書店
ISBN 978-4-04-710261-3-C0295
内容: 週刊誌を賑わせたインプラントの死亡例。先端医療のずさんさが世間の注目を浴びることになったが、著者の林兄弟は以前より各メディアで激しく警鐘を鳴らしていた。満を持しての書き下ろし!
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