幸せの電気

2年程前、あるラジオ番組で風力発電の専門家が言ったことが強く印象に残っています。

それは「先進国並に電気が使えれば、人類は幸せになれる」という指摘。スイッチ入れれば夜も明るく過ごせる、暑さ寒さも冷暖房で凌げる、洗濯機、掃除機で清潔に暮らせる、冷蔵庫に食物がある、産業を起こせる、農業にも使える、などなど。なるほど、世界中の人がこうした生活ができれば電気使用料=幸指数とも言えるなぁ。新鮮な指摘に目からウロコでした。

この先生は風力発電と超伝導の送電線でそれが可能だと具体的な方法を説明していました。(どなただったか忘れてしまいました。すみません。)

世界中の人々が先進国並に電気のある生活ができれば、素晴らしい事です。格差は解消されるべきだと思います。

この話を聞いた時点では、福島の事故はありませんでしたので、発電の方法はあまり考えませんでした。

発展途上国では原発推進を国策として建設計画を進めています。その背景は電気のもたらす幸せがあるからです。

一方でイタリアで行われた原子力発電所の是非を問う国民投票は、圧倒的多数で脱原発が決まりました。ドイツやスイスの政府はすでに脱原発の方針を決めています。福島第一原発の事故は世界規模の事故である事を再認識します。

先進国と発展途上国の発電事情にあらたな格差ができてしまうように思うのは杞憂でしょうか?