悲しみを少しでもほぐせれば・・・ 簡単な咀嚼筋マッサージ

かつて私達の元に「姉が亡くなって以来、口が聞かなくなった」と言う患者さんが訪れました。

大きな悲しみはストレスとなり、気は沈み、沈痛な面持ちになってしまいます。沈痛な面持ちが続くと、笑顔や怒りなど顔の表情を作る表情筋が凝り、固くなってしまいます。

さらに歯を食いしばって耐えていると阻鴫筋(ものを噛むための筋肉)も凝ってきます。普段よりも歯を食いしばる時間が長くなると、顎関節を圧迫し、口が開けづらくなったり、少ししか開かなくなったりします。首や肩こりの原因になったりもします。

「顔の筋肉が凝る」ことはあまり知られていません。対処法は簡単なマッサージが効果的です。顔全体、特に顎、エラの部分や側頭筋(耳から上の頭の両サイド)を痛くない程度に少しマッサージするだけで、思いのほか顔の筋肉もほぐれ、首や肩の凝りも楽になる事があります。

↓ 上記の患者さんも「咀嚼筋マッサージ」を取り入れた治療で口が開くようになりました。

ニュース映像に写る被災された方々に無表情の方が多いように思われます。おそらく顔全体の筋肉も凝っていると思います。悲しみを簡単にほぐすことは出来ませんが、せめて顔の凝りが少しでもほぐれたらと思います。

(いわき市で診療されているS先生咀嚼筋マッサージを患者さんに教えてあげて下さい。よろしくお願い致します。)