私の職業病の肩こりが割りばしゴロ寝でらくになり心身もリラックスできる(2)
具体的には、部屋のカーペットの上にあおむけになり、割りばしを一本、くちびるに乗せます。体勢は、ヨガでいう「死体のポーズ」(大の字に近い)です。
不思議なことに、割りばしゴロ寝を始めると、数分もしないうちに頭のてっぺんから足のつま先まで、ジワーっと体から力が抜けるのが感じられ、脳が瞬間的に熟睡モードに入ります。
だいたい、十五分後には「ハッ」と目が覚めますが、このときは頭の芯のこりが取れた感じで、頭がとてもスッキリしています。また、全身のバランスも調整されたような気がします。
このスッキリ感というか、リラックスする感覚が気に入り、時間がある日は必ず、割りばしゴロ寝を行うようにしました。
すると、いつの間にか肩こりが、とてもらくになってきたのです。仕事は相変わらず忙しいので、肩がこらないということはありません。しかし、割りばしゴロ寝を始めてからは、肩こりの程度が軽くなりました。多少痛んでも、割りばしゴロ寝を行うと、肩こりがすぐ消えます。これを始めてからは、鍼灸院には行かずにすんでいます。
また、昨年九月には、痛んでいた歯を林歯科で抜き、義歯を入れました。義歯にした場合、最初は違和感があったり、痛みが出たりすることもあるそうです。しかし私の場合、違和感も痛みもありません。
それも、割りばしゴロ寝であごの周辺の筋肉がゆるみ、かみしめの弊害がやわらいだからではないでしょうか。考えてみると、仕事でもふだんの生活でも、体に力を入れる場合はしょっちゅうあるのに、力を抜くことはまれだったようなきがします。
現在も、割りばしゴロ寝は心身のメンテナンスとして続けています。割りばし一本が、こんな力を秘めているとは、思ってもみませんでした。
会社員・51歳 石川日菜子
● ひとことアドバイス
林歯科院長 林晋哉
当然のことですが、割りばしゴロ寝が効果を発揮するには、まず試してもらわなければなりません。残念なのは、私がすすめても、「割りばし一本を口に乗せただけで、よくなるわけがない」と思い込み、試そうとしない人が、たくさんいることです。
石川さんのがんこな肩こりがよくなったのも、考え方が柔軟で、すぐに割りばしゴロ寝を行ったからです。しかも、あごの筋肉をゆるませておくコツをたちどころにつかみ、いまでは日常のストレス解消法としても、実践するようになっています。実際、あごの力を抜くと、全身の力もスッと抜けて、ストレスに対して抵抗力ができてきます。