実録!インプラント治療をめぐる医療裁判(その2)

被告へ2回目の手紙

私(林)から被告歯科医への手紙

拝啓

突然お手紙を差し上げることをお許し下さい。私は、OO氏(原告の氏名) より今回の件で相談を受けた林 歯科の林 晋哉というものです。本来なら書簡などは、OO氏(原告の氏名)より差し出すのが筋ではありますが、私から直接差し出す方が良いと思い送らせて頂きました。何卒ご容赦下さいますようお願い申し上げます。

さて、今回の経緯の中には先生にも色々とありますでしょうが、OO氏(原告の氏名)が最も得心のいかない点は、ことここに至るに十分な説明を受けていないという思いにあります。トラブルには大きいものから小さいものまで様々ありますが、出来得れば、大きくなる前に解決しておくことが得策ではないでしょうか。

そこで御提案ですが、OO氏(原告の氏名)だけと会っての説明は難しいということは十分に理解できますので、原則的には私とOO氏(原告の氏名)同席の上で先生からの御説明を受けるという機会を作っては頂けないでしょうか。又、それでも難しいという場合は、OO氏(原告の氏名)から了承を得ましたので、私だけでOO先生(被告歯科医師名)にお会いし説明を受け、それをOO氏(原告の氏名)に伝えるという機会を頂けませんでしょうか。

OO氏(原告の氏名)は歯科医療の内容には当然ながら知識はなく、OO先生(被告歯科医師名)がいくら説明を尽くしても伝わらないのではないかと思われる内容も、私は歯科医師ですので理解出来ます。そこでOO氏(原告の氏名)の同意も得ましたので、先生が私に説明をし、私も先生にいくつかの質問等をし、歯科医学的なことなどに照らし、ある程度内容の練れたものをOO氏(原告の氏名)に伝える事は価値のあることと思いますが、如何でしょうか。それによりOO氏(原告の氏名)の納得が得られれば良いですし、私も先生の御説明の趣旨を出来るだけ分かりやすく真摯にOO氏(原告の氏名)に伝え、納得が得られるように微力を尽くす所存です。

もしこのまま状況が動かず、医事紛争に発展するようなことになれば、仕事や診療を休んで裁判所に赴かなければならなかったり、先生、OO氏(原告の氏名)共にそれに費やす労力は大きく、身体的にも気持ちの上でも負担は計りしれないものと考えられます。
現時点でこのトラブルを解消し、以後大きく発展させずにする一助にこの御提案がなれば幸いと思います。又、日時などは、平日は夜7時以降であれば大丈夫ですし、日曜や祝日でも構いません。場所も先生の御都合の良い所で構いません。
何卒、御検討頂きこの御提案を受け入れて頂けますようお願い申し上げます。
敬具
平成2×年×月×日
林 歯科  林 晋哉

追伸:尚、私のプロフィールは、インターネットで林 歯科で検索頂ければ、御覧頂けることと思いますので、よろしければ御参照下さい。又返信に関しましては、封書の場合は上記住所、電話は03-3299-xxxx、FAXは03-3299-xxxx(自動受信)ですので、先生の御都合の良いもので結構です。では、よろしくお願い致します。

しかし、これにもあっさり、代理権限のない人に会っても仕方がないこと、警察に相談したら原告と関わりある人とは会わない方が良いと言われたことなどを理由に拒否されました。

これには原告と私で驚きを持った苦笑をせざるを得ませんでした。私としては代理権限など原告氏に委任状をもらえば済むことだとは解っていましたし、上記の手紙を持って警察に駆け込むというような、理解しがたい的外れの反応を平気でするタイプの人に、これ以上のアプローチをしても再び的外れな答えが帰って来て、まともに同じ土俵には上がれないだろうと思い、そこでもう仕方がありませんので、私の知り合いの弁護士さんを原告に紹介し、原告は法的な手続きを取ることになりました。

まず、原告の代理人弁護士から正式にカルテ開示請求をしました。しかし、これにもカルテ開示請求とはどのようにするべきかなどというカルテ請求の仕方を丸写しにして、弁護士に対して釈迦に説法のような内容と共に、理由としてはとても成り立たないようなことを並べ、あっさりと拒否するという、やはりあっと驚く的外れな反応がなされました。(通常、弁護士を通した請求はそれ自体が正式な請求として成り立つものです。)この時点で、被告歯科医師の相談相手にきちんとした法的関係者がいないことや論理的かつ法的なやり取りの経験者がいないだろうことが強く窺えました。

我々原告側は、相手の被告側にまともな法的関係者を付け、いわゆる普通のやり取りが出来る土俵を作る意味でも、正式に訴訟を起こして対処せざるを得なくなりました。

そこでまずは、「カルテ開示請求とそれが速やかになされなかったことに対する損害賠償を求める。」訴訟に至りました。


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