「歯科技工士」がいる歯科医院といない歯科医院の実態・・

2016年11月7日

%e4%b8%80%e6%9c%ac%e7%be%a9%e6%ad%af%ef%bc%91歯科医院内で歯科技工士さんが技工をしている、いわゆる院内技工の歯科医院は全国でどれくらいあるのでしょうか?ネットで検索をしてみましたがよく分かりませんでした。

 私は卒業してすぐに兄が院内で歯科技工士をしていた診療所に勤め、その後一緒に開業しましたので、現在までほぼ院内に技工士さんが居ないという経験をしたことがありません。ほぼというのは、兄が入院した時に院外技工所を利用したり、手伝いに行った歯科医院が院内歯科技工ではなかったりしたからです。

兄は技工士学校を卒業後、院内技工のある歯科医院に勤め、そのドクターが勉強熱心だったこともり、保母先生やPKトーマス先生がおられた時代の国際デンタルアカデミー(IDA)で勉強しました。その後の咬合の勉強や解剖なども何年にもわたり全て一緒にやって来ました。その甲斐あって、今では診療に関して互いへの信頼は厚く、現在ではほとんどストレスのない補綴治療を行えるようになっています。

先日、部分義歯の破折で患者さんがいらっしゃいました。落として割れたとのことで、破折部がぴったりと合わさる状態でしたので、そのまま義歯を持って技工室に行って渡しただけです。

修理には30分程度掛かりましたが、その間、他の患者さんの診療をし、修理が終わったあと、今度はそれを患者さんに渡し、入れてもらい違和感がないことや多少のチェックで終了です。もちろん修理部位は修理したことが分からないくらいの仕上がりです。ドクターの修理ではこうは行きません。また、何と言っても患者さんが「林歯科はお兄さんが技工士ですぐに対応してくれるし、しっかりと直してくれるので本当に安心出来る」と言ってくれます。

%e4%b8%80%e6%9c%ac%e7%be%a9%e6%ad%af%ef%bc%91

私も兄が技工士なのでかなり技工はやらされてきました。印象も常に2つ採らされて来ました。結構面倒くさかったけれども、そのおかげで現在では印象を見れば大丈夫かどうかは分かります。また、補綴物が患者さんに合わないとすぐに技工士のせいにするドクターが非常に多いのですが、模型に補綴物が戻るのならば、患者さんに合わないのはドクターの責任であることは身にしみています。

技工を正確なものとするのは、印象してすぐに石膏を注ぐ、石膏の混水比は正しく守る、石膏を硬化させるときは湿箱に必ず入れる、金属は熱処理をする。(金属は熱処理をしてはじめて金属特性をもつ補綴物となり、熱処理をしなければただの鋳物でしかない。)など極々基本的な守るべき事柄をおろそかにしないことが必須です。この上に技工技術や材料の吟味など他のたくさんの要素が関わってきます。

補綴物は、「人工臓器」です。こだわって携わるものです。しかしながら私の知っている限りでは、守るべき基本的事柄さえ守っていない歯科医師の何と多いことか。

いつも、院内に信頼に足る歯科技工士さんの居ない歯科医院は、どうやって診療しているのだろうと思ってしまいます。

林歯科・歯科医療研究センター
http://www.exajp.com/hayashi/


にほんブログ村 病気ブログ 歯科医へ

↑↑歯科医療情報ブログ・ランキングに参加しています。よろしければ応援クリックをお願いします。



PAGE TOP