Business Journal「目からウロコの歯の話」林 晋哉

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Business Journal 連載記事 | 「目からウロコの歯の話」 文=林晋哉


第19回 異常な歯科医余剰で患者奪い合い、深刻な看護師不足…全国の歯学部を看護学部に移行すべき

安倍晋三首相への“忖度”が話題になるなど、内閣支持率を急落させるきっかけとなった「加計学園問題」も、“きな臭さ”は残るもののだいぶ下火になってきましたが、この問題で明らかになったことのひとつに、「獣医師の適正数(需給問題)」がありました。

日本獣医師会によると、獣医師の総数に過不足はないものの、ペットなどの治療をする、いわゆる動物病院の獣医師は多く、酪農や養豚、養鶏など産業動物診療分野に従事する獣医師が少ないという獣医師の職域偏在が明らかにされました。【続きを読む】


第18回 誤った歯科治療で頭髪がごっそり抜け巨大な円形脱毛症…入れ歯不調で虫歯や歯周病の危険

円形脱毛症は、頭髪の一部が円形に抜けることが主な症状で、原因は精神的なストレス、ホルモン異常、遺伝、自己免疫疾患などが挙げられています。頭髪だけではなく全身の体毛に及ぶこともあるそうです。

歯とは関係のない疾患に思われますが、噛み合わせの不調で大きな円形脱毛症になってしまった症例を体験しました。

患者は私の父親で当時64歳でした。右側頭部の頭髪がごっそり抜けてしまったのです。その時の父の歯の状態は上が総入れ歯、下が前歯だけが残っている部分入れ歯を入れていました。特に不自由なく使っていたのですが、噛み合わせと全身の勉強を始めたばかりの頃で、より良い入れ歯にしようと、親孝行のつもりでつくり替えることにしたのです。【続きを読む】


第17回 2歯列矯正やマウスピース矯正で「噛み合わせ」がメチャクチャ…物が噛めなくなる事例多発

筆者のクリニックに、成人矯正後の不具合を訴える初診の患者さんが来ました。主訴は、「奥歯が当たらず物が噛めない。顎をどこにやったらいいかわからない」といった症状です。歯列矯正という歯科治療を受けた結果として、物が噛めなくなったのです。口の健康に寄与するための歯科医療としては、決してあってはならない出来事です。

もし、自分の口が、噛んでも奥歯が当たらない噛み合わせだったとしたら、と想像してみると、恐ろしいかぎりです。

歯並びと噛み合わせ

多くの人は、「歯並び」と「噛み合わせ」を混同して捉えているようです。つまり、「歯並びが良ければ、噛み合わせも良い」と思われているようですが、歯並びと噛み合わせはまったく別のものです。歯並びは「歯の並び具合」、噛み合わせは「上下の歯の接触の状態」です。したがって、上の歯の1本が引っ込んでいたら、噛み合う相手の下の歯も引っ込んでいてしっかり噛み合っており、顎を動かしたときに引っ掛かるなどの邪魔になっていなければ、噛み合わせ的には問題ありません。ただ歯並びが悪いだけです。【続きを読む】


第16回 歯科医の間違った治療で歯を失う危険蔓延!安直なブリッジで歯がまとめて抜け落ち

歯にも平均寿命があります。かなり個人差が大きいのですが、一番短いのは6歳ごろ生える奥歯の第一大臼歯です。45歳を超えたあたりから、歯周病などで失うことが増えてきます。歯を失ってしまった場合は、その部分をそのままにせず、入れ歯やブリッジなどで補うことになるのですが、両隣の歯を削って被せる、高リスクのブリッジが主流です。

ほとんどの歯科医は、無条件でブリッジを選択し、患者さんにも当然のように説明し、装着しています。写真は、他院で治療したケースですが、歯根ごと抜けてしまったブリッジです。左上の第二小臼歯をなんらかの原因(おそらく歯周病)で失い、その部分を4本のブリッジで補っています。通常は3本で済むところ、1本増やして4本ブリッジにした理由は不明ですが、3本より4本のほうが治療代はかかります。これは自費のブリッジなので、30~50万円はしたと思われます。【続きを読む】


第15回 歯が抜け落ちる…歯周炎、「歯磨きで防げる」のまやかし、新事実浮上

11月8日は「いい歯の日」でした。テレビニュースのトピックスなどでも紹介され、特に歯周病ケアに重点が置かれる内容が多く見受けられました。

歯周病は日本人成人の8割以上が罹患しており、世界中の疾患のなかでもっとも罹患率が高いといわれています。しかし、テレビ番組で紹介される歯周病ケアの内容は、相も変わらず「磨け、磨け」のオンパレードで、磨けば完全に歯周病を予防できるかのようなものでした。【続きを読む】


第14回 日本人の「噛む力」の弱まり、深刻な健康被害の恐れ…IQ低下や認知症リスク増大

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食べ物をひと口食べたタレントが、さもおいしそうに「柔らか~い!」と発した後、2~3回だけ噛んで飲み込んでしまう――。グルメ番組でよく観るシーンです。本来「柔らかい」は食感のことで、味覚ではありませんが、“柔らかい=おいしい”はすっかり定着してしました。しかも悪いことに、柔らかい食べ物はよく噛みません。

食べ物に柔らかさを求めるようになった始まりは、30年ほど前のことです。1980年代に噛めない子供が増えてきたと、幼稚園の現場や専門家からの指摘が相次ぎ、マスメディアでも取り上げられ、一時社会問題になったことがありました。ところが、その解決法は食品の軟食化でした。子供の好むお菓子メーカーをはじめ、食品会社や外食産業も柔らかさに重点を置いた食品開発に力を注ぎました。噛む力を鍛える方法よりも、食べ物を柔らかくして噛まずに済ませるほうへ進んでしまったのです。・・ 【続きを読む】


第13回 入れ歯はこんなに素晴らしい!粗悪品蔓延で要注意、インプラントより衛生的?

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歯にも耐用年数、つまり寿命があります。長生きをすれば、どんなに磨いていても結果的には一本ずつ失っていくものです。 厚生労働省による「平成23年歯科疾患実態調査」によれば、1人平均喪失歯数が40~44歳までで0.9本、45~49歳では1.5本になります。つまり45歳以降では日本人は平均すると歯が1本以上欠けているのが当たり前なのです。歯を失えば補わなければ・・ 【続きを読む】


第12回 歯の治療で慢性的な頭痛や目まいが治った!誤った治療や歯列矯正で、全身に深刻な危害も

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身体の歪みが全身にさまざまな症状を引き起こすことは、よく知られています。身体の歪みは頭痛、首や肩の痛みやコリ・手足のしびれ・神経痛・腰痛などの原因となります。これは主に背骨の歪みやズレに起因するとされています。頭蓋骨からつながる、いわゆる背骨は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨1個、尾骨1個、計26個の骨が積み木のように重なっているので、いろいろな動きができる半面、歪みも生じやすいのです。・・ 【続きを読む】


第11回 歯列矯正は超危険!全身に深刻な副作用のおそれ…食事や口の開閉が困難になる例も

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歯にワイヤーを装着して歯並びを変える歯列矯正に副作用があることは、まだよく知られていません。筆者は、1998年に拙著『いい歯医者、悪い歯医者 - 噛み合わせが狂えば、命も危ない -』(クレスト社)の中で、歯列矯正による副作用の実例を報告しました。その後、読売新聞などで記事に取り上げられたこともあり、筆者の医院には歯列矯正の治療途中、治療後を問わず、さまざまな症状に苦しむ患者さんが訪れています。そのような方々が開業以来20年以上途切れたことはありません。・・ 【続きを読む】


第10回 歯の周りの組織破壊され歯が抜ける歯周炎…治癒&予防困難な場合も!

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「歯周炎は細菌が原因ではなかった!」――そんなセンセーショナルな内容の論文が発表されました。
 これは奥羽大学薬学部教授の大島光宏氏らによる研究結果です。同氏は以前、筆者の母校の生化学教室に在籍されていました。
 ある日、大学の後輩がフェイスブックに大島先生の「歯周炎薬物治療のパラダイムシフト」という論文を紹介していたので手に入れて読み、またすぐに機会を得て講演も聞いてきました。講演後も時間を取って十分に質疑に応じていただきました。論文も講演も久しぶりに琴線に触れる感動的なものでした。
 パラダイムシフトとは、「ある時代・集団を支配する考え方が、非連続的・劇的に変化すること。社会の規範や価値観が変わること」(デジタル大辞泉)とされています。・・ 【続きを読む】


第9回 香取慎吾の顔変形か 歯の異常放置が原因?抜け歯で顔のエラ膨張や完治困難の危険も

テレビや映画を観ていると、スターの口の中まで見えることがあります。前歯ばかりでなく奥歯の状態まで観察できれば、その人の噛み方や噛み癖がわかり、首や肩のこり、頭痛の有無なども推察できる場合があります。噛み方の偏りや噛み癖が顕著だと、顔の形に表れます。その典型例がSMAPの香取慎吾さんです。

 香取さんは『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーを1994年4月から番組終了の2014年3月まで務めたので、口の中が見える機会が継続的にあり、図らずも歯と顔の形の観察がテレビ画面越しに20年にわたってできたのです。・・ 【続きを読む】


第8回 歯科治療、間違いだらけだった!全身に重大な悪影響の危険

「歯科治療とは何か」「歯科治療は一体なんのために受けるのか」――そんなことを考えたことのある患者さんは誰もいないでしょう。

では、一般医科ではどうでしょうか。内科、外科、産科、眼科、皮膚科など、沢山の科目がありますが、それらの治療は一体なんのために受けるのでしょうか。

 この質問に、大多数の皆さんは「病気を治すため」と答えるでしょう。そうです。本来、すべての科目はお互いに協力して疾病を治し、その人の全身の健康を回復するために存在しています。・・ 【続きを読む】


第7回 女優などの不気味に白すぎる人工歯は危険!1本17万円、深刻な体調不良を招くおそれ

筆者は職業柄、テレビを観ていてもタレントやスポーツ選手の歯やかみ合わせの具合を観察してしまいます。

数年前からとても気になっているのが、不自然に真っ白い人工の歯に替える人が増えていることです。元大リーガーの新庄剛志氏が初めてだったと記憶していますが、初めて目にした時は、よくこんな不自然な色の物を平気で入れていられるものだととても驚きました。最近では覚醒剤事件で逮捕された清原和博被告の異様に白い歯も印象に残っています。

自ら望んだ色なのか、歯科医にそそのかされたのかは知るよしもありませんが、いずれにしても天然の歯にはない異様な白さです。モデルや女優にもこの白い歯に替える人は増えつづけており、困った傾向だと憂慮しています。・・ 【続きを読む】


第6回 虫歯が肛門の不具合を引き起こす?

本連載では前回まで、全身の健康は口の健康が支え、その口の健康をつかさどる咀嚼システムの獲得において最も大切なのが、かみ合わせから脳にもたらされる感覚情報だということをみてきました。

口の進化
「人間の祖先は?」という問いには、大多数の人が「猿」と答えるでしょう。では、「猿の祖先は?」と聞かれたらどうでしょう。始まりは単細胞生物ですが、祖先という意味合いからとらえれば、「魚」から本格的な進化の過程が始まったといえるのではないのでしょうか。

 簡単にまとめると次のようになります。

【単細胞生物→クラゲ類→魚類→両生類→爬虫類→哺乳類→類人猿→人間】

魚は、口、頭、目、えらが身体の先端に存在しており、そのなかでも身体サイズからすれば口はかなりの大きさを占めます。そのえら呼吸と捕食・摂食をするための口を働かせる一番重要な筋肉群がその先端部分の口・えらの周りに集中していました。その集中していた筋肉群は進化の過程を経て、現在の人間の体では全身に広く分布しています。・・ 【続きを読む】


第5回 病気や体調不良の原因は「歯」?歯と体と脳の怖すぎる関係

本連載では、前回記事まで、全身の健康は口の健康が支え、口が健康であるためには良好な咀嚼システムを獲得することが大事であり、それは哺乳期から始まるということを述べました。
 
咀嚼システムは成長段階に応じて学習・発達していくものです。3歳を過ぎて乳歯が生えそろうと、食べ物を噛み砕いたり、すりつぶすための歯という道具を使いこなせるようになり、しっかり咀嚼という行為ができるようになります。この頃から本格的な咀嚼システムの発達段階に入るといえるでしょう。・・ 【続きを読む】


第4回 母乳の神秘…赤ちゃんの脳に多様な「情報」を送っていた!ミルク育ちと発育に雲泥の差

自然界において、人間の赤ちゃんは「超早産」といわれています。脳(頭)が大きすぎるため、完全発育する前に出産しなければ産道を通ってこられないからです。したがって、ほかの動物たちと違って、生まれてすぐに放置すると死んでしまいます。対して馬や犬などは、自ら立ち上がって母親のおっぱいを飲みにいきます。

その人間の赤ちゃんが生まれた時点で唯一持っている能力が、吸啜(きゅうてつ)反射です。頬や唇に乳首が触れると、そちらを向いて乳首をくわえおっぱいを飲むという反射です。その行為がなされなければ生きてはいけません。つまり、摂食という生きるための情報は、口から初めて脳にもたらされます。・・ 【続きを読む】


第3回 モノを噛むという行為は、こんなにも奇跡的なものスゴイことだった!

10月21日付連載前回記事『病気や体調不良の原因はなんと「口」?』では、全身の健康は口の健康が支え、その口の健康に良くも悪くも大きく影響するのが、かみ合わせだと説明しました。では、口が健康であるとは、どういう状態を指すのでしょうか・・ 【続きを読む】


第2回 病気や体調不良の原因はなんと「口」?


本連載前回記事『肩こりや頭痛の原因は歯?体調不良の原因は「かみ合わせ」の悪さ?』では、かみ合わせの不調和が頭痛、肩こりなどの大きな要因となり、ひいては身体の健康の良し悪しに大きく影響することについて言及しました・・ 【続きを読む】


第1回 肩こりや頭痛の原因は歯?体調不良の原因は「かみ合わせ」の悪さ?


最近、電車内で耳にした、会社員とおぼしき女性同士の会話です。「このごろ肩がこったり、頭痛がするようになったのよね」「えー、歯のかみ合わせが悪いのかもよ!」このやりとりを聞いた時、かみ合わせがここまで一般常識になったのかと嬉しくなりました。筆者がかみ合わせを勉強し始めた25年以上前には、こんな会話は想像もできませんでした。当時は一般の人はもちろん、歯科医師ですら・・ 【続きを読む】


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