毎日の積み重ねから

噛むことは口や歯や舌、そして顎や顎関節を使って行うきわめて複雑な運動です。

噛むことに関係する働きを専門的には咀嚼システム(噛むシステム)と呼んでいます。ふだん何気なく行っている噛む行為ですが、システムと呼ぶのにふさわしい複雑な働きをしているからにほかなりません。

噛むシステムは伺年も何十年も毎日繰り返されることで、さまざまな情報が積み重ねられていき、その人の噛むシステムができあがっていきます。

お米を食べる日本人にふさわしい噛むシステムもこのようにして作られるのです。よく噛まないで育った子どもやよく噛まない食事をしている大人は、よく噛まない(噛めない)システムになってしまいます。

噛むシステムの中でも要となる働きをするのが歯です。バランスのいい噛み合わせの大切さがおわかりいただけると思います。

「崩す原因」を見つける!

噛み合わせバランスが狂う大きな原因は、第1章で述べたように噛み合わせパランスに注意を払わない歯の治療が行われていることです。

そんな治療が行われるのに対しては患者としてダメ出しをする必要、があるのです。第l章で述べた注意点を左ぺlジに整理しておきました。

また、自分に問題、があるかどうかは次のチェックをして、問題があれば、早速改善しましょう。

1)歯を失ったままで放っておかない。
2)食事でやわらかいものばかり食べない。
3)外力が加わること(横向き寝、うつぶせ寝、頬杖、ペンなどの噛み癖、スポーツや交通事故などによる顎の強打)を避ける。
4)噛み癖(同じ側ばかりで噛む)を直し、左右の歯でバランスよく食べる。
5)歯の噛みしめや、歯ぎしりの癖があれば直す。

唾を飲み込んでみましょう

唾を飲み込んでみましょう。飲み込むときに上の歯と下の歯が全部ピタリと触れ合っているととがわかるでしょうか。

私たちが食べ物や飲み物を飲み込むたびに上の歯と下の歯が触れ合うことで、歯がこの位置にありますという情報が脳に伝えうれ、脳はその情報をもとに噛むシステムをコントロールします。

今度は口を聞けたあとで閉めてみましょう。口を開けるときは下顎だけが動いずがいこっ
ていることがわかるでしょうか。上顎は頭蓋骨の一部なので動くのは下顎だけなのです。

口を閉めたときに下顎とともに下の歯が必ずきちんと同じ位置に戻ってくるでしょうか。下の歯が同じ位置に戻ることがとても大事なことなのです。

噛み合わせバランスが悪いという状態は上と下の歯がピタリと触れ合わす、下顎が同じ位置に戻ってこない状態です。その結果、脳は間違い情報をもとに噛むシステムや体の動きをコントロールし、さまざまな不調を招くことになります。

虫歯になりやすい体質、なりにくい体質の見分け方

歯の治療をしていると歯の質がやわかくてサーッと削れてしまう場合もあれば、歯が硬くて削る器具のバーが欠けてしまい、交換しなくてはという場合もあり、歯の質も人それぞれということを感じます。

虫歯は噛み合わせバランスが悪いことが最大の原因であることを述べましたが、歯の質がやわらかければ虫歯になりやすく、硬ければなりにくいのは事実です。

子どもにも虫歯になりやすい子となりにくい子がいます。大事なことは自分のタイプを知ることです。歯が悪くなる・早く歯が抜けていくタイプであれば、人一倍、噛み合わせバランスの変化に気をつけ、歯に余計なストレスがかからないようにすることが何より大切なことです。

ちなみlこ30代までに5本以上、神経をとっている歯があれば、歯が弱いタイプでは芯いかと考えられます。

ある歯科材料屋さんの嘆き

昨日、ある地方の懇意にしている歯科医から電話がありました。

昨今のインプラント事情について憤っていました。彼も信念を持ってインプラントに反対しているのですが、彼のところに回って来る歯科材料屋さんが

「○○先生もインプラント始めたんですが、あんなのがやっていいんかな。あんなのに材料売って胸が痛む。」

と嘆いていたそうです。

歯科材料屋さんはいろいろな歯医者を見ていますし、歯科界の裏事情も詳しいですから、アホな歯医者が多い事を肌身で感じているのです。

「あんなの」が繰り返されるとこに、この材料屋さんの素直な心情が表われています。

「あんなのに」でも商売ですから、商品は売らなければならないのでしょうが、まだ、インプラントの実態を知らないから続けられるのかもしれません。

本当に気の毒なのは患者さんです。

我こそは真っ当なインプラント医だと自負しているそこの先生!

”あんな歯医者”の犠牲に患者さんを止める手だてを真剣に講じなさい!

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