リスクともなう歯列矯正

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歯列矯正に副作用があることもなかなか広まりまらないのは、矯正医にその意識が希薄なことが一番の原因です。時間とお金を費やして見た目の歯並びはよくなったものの、それまでになかった身体の変調に苦しむ患者さんが絶えないことも事実なのです。テレビなどで成人矯正を始めたタレントやお笑い芸人を見かけます。老婆心ながら心配です。

歯列矯正の副作用

前回までは歯と身体の関係についてお話ししてきましたが、今回から噛み合わせ(顎運動)の観点から歯並びや乳歯の大切さ、歯科受診の際の注意点等についてお話しいたします。

顎運動(物を噛む時の顎の動き方)はひとりひとりが長い年月を経て作り上げ、獲得した独自のシステムで、年を重ねるに連れ身体の他の器官と連携しながら緩やかに変化(老化)してゆくものです。しかし、残念な事に、虫歯や入れ歯などの歯科治療が噛み合わせ(顎運動)を急激に変化させてしまうことがあるので
す。

その結果、思いもしなかった身体の不調に見舞われてしまうことがあります。最近ブームになっている歯列矯正でもそうしたことが起こっています。特に、二十才以降に歯並びを変える成人矯正にはあまり知られていない副作用が出る場合が多いのです。

歯並びを整えるには、ワイヤーを歯に付けて力をかけ、歯を移動させます。この時、歯を並び変えるスペースを確保するために、上下の第一小臼歯(犬歯の奥隣)を抜歯する事が多いのです。

見かけを良くする為に健康な歯を抜く事自体にも問題がありますが、例え抜歯をせずとも歯を移動させ、歯並びを変化させる訳ですから、それに伴って上下の歯の噛み合うポイントも変化し、ズレが生じます。するとそれまでと違った噛み方(顎運動)をせざるを得ません。つまり、顎の筋肉の働かせ方やその脳神経回路を、新たに獲得しなければいけないのです。

しかし、このような噛み方の急激な変化に身体が対応しきれずに、歯や顎の痛み、頭痛、めまい、吐き気、精神的なパニックなどを起こしてしまう事があるのです。例えるなら右利きの人に左手で箸を使ったり、字を書くことを無理やり強制するようなものです。

特に、噛み方を含め身体の様々なシステムが完成されている成人に対する歯列矯正は、こうした副作用とも呼べるリスクの比率が高いのです。歯は食べ物を咀嚼する事が最大の役目ですから、多少歯並びが悪くても、良く噛めるという機能があれば見かけは二の次で良いのです。

本来、歯列矯正は噛むという機能回復のための治療法なのですが、最近は美容目的だけで成人矯正をし、身体の不調を訴える人が後を断ちません。

見かけの歯 並びは良くなっても身体が悪くなったのでは費用と時間をかける意味がありません。歯列矯正をしようとする人は、こうしたリスクがあることも充分理解し、くれぐれも慎重に対応して下さい。

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割りばし法の凄い効果

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割りばし法はそのネーミングのせいか軽く見られがちですが、実践された患者さんは驚く程の効果をあげています。(記事中に実例があります。)リラックス法としても優れていますし、簡単で安全な方法ですので、ぜひお試しを。

割りばし法で筋肉しかんさせる

食事や物を飲み込む時以外に、上下の歯が強く接触することは良いこと ではありません。

寝ている時にする歯ぎしりはもちろん、起きている時にも無意識に歯をくいしばったり、噛みしめたりする癖は、50kg以上の力が歯にかかるだけなく、顎の関節や口のまわりの筋肉にもダメージを与え、やがて全身に悪影響を及ぼすことも少なくありません。(一晩の歯ぎしりは一生の咀嚼に相当すると言われるほどです)

それぞれの癖の原因は、精神的なストレスや噛み合わせのアンバランス等が考えられますが、歯の寿命を延ばし、口のまわりの筋肉や全身の筋肉へのダメージを防ぐためにも、これらの悪い癖は意識的に治さなければなりません。その方法が割りばし法です。

まず割りばしを割って一本にします。その一本の割りばしを軽く唇で挟みます。決して噛んではいけません。『口にのせる』感覚です。これで歯と歯が接触しない状態になり、口のまわりの筋肉が緩みます。そのまま仰向けになり、全身の力を抜いていきます。全身の力を抜くのは意外に難しいですが、繰り返すうちにコツが掴めてくるはずです。

この体勢を30分以上続けます。注意点としては、蒲団やベットなどの柔らかいところではなく畳やカーペットなど、比較的固いところに仰向けになることと、体を冷やさない、急に起き上がらず、起き上がる時は充分体をほぐしゆっくり立ち上がって下さい。また、仰向けになった時背中や腰が痛い人はタオルなどを当てて下さい。膝を立てても構いません。

『割りばしを口に乗せ30分仰向けになる。』たったこれだけの方法ですが、多くの人が頭痛、肩こり、腰痛などが軽減または消失したりと顕著な効果を体験 しています。

それ以外にも、整形外科、脳神経科、内科、はては心療内科にまでかかっても7年間とれなかった左半身のしびれが殆ど無くなった人や、導眠剤を飲まなければ眠れなかった人が割りばしだけで眠れるようになったりしています。噛みしめや歯ぎしりなどの悪い癖は想像以上に全身に悪影響を与えているの
です。

割りばし法を毎日行うことで、それらの悪い癖を治し、口のまわりの筋肉はもちろん、全身の筋肉をリラックスさせましょう。たとえ顕著な効果がなくとも、一日一回全身の筋肉を緩めることで、心身のストレスを和らげることができます。副作用はありませんので、噛みしめや歯ぎしりの自覚が無い人もぜひ試して下さい。

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「歯のばんそうこう」で虫歯にさようなら?

「歯のばんそうこう」で虫歯にさようなら?日本の研究者が開発   

友人から興味深いニュースを教えて貰ったので、今日の「らくらく健康術」はお休みで、このニュースのお話です。

“1つ1つの歯を虫歯から守ったり、より白く見せることのできる極薄の膜を、近畿大学生物理工学部の本津茂樹教授と大阪歯科大学の吉川一志准教授が共同開発した。”
とのニュースです。

”この「歯のばんそうこう」は耐久性に優れた柔軟性に富むシートで、歯のエナメル質の主成分ハイドロキシアパタイトでできている。”  副作用もなさそうです。

”むき出しになった象牙質をこの「ばんそうこう」で覆うといった歯科治療における実用化には5年以上かかる見込みだが、審美歯科ならば3年以内にも実用化できるかもしれないという。”
早い実用化が望まれます。特に”むき出しになった象牙質をこの「ばんそうこう」で覆う” 治療法が確率されれば、画期的なのでかなり期待します。

ただ極薄なので、上下の歯が噛み合う箇所はすぐにすり減ってしまうでしょうから、前歯の表面に貼って審美の回復やファッションアイテムなどにも発展しそうな気がします。

最近の、健康な歯を削ってまで不自然に白い人工の歯に置き換える白い歯信仰は、目に余ります。。白い歯を手に入れて健康な歯の寿命を縮めているのですから本末転倒なのですが、残念ながら簡単に止められないトレンドになってしまっています。こうした現状を考えると、この極薄の歯の絆創膏で白い歯になれれば、健康な歯を削らないだけ良いのかもしれません。

さらに、ファッションアイテムとして捉えれば、何も白だけでなく、赤、黄色、緑など極薄でカラフルなフィルムを貼った歯が流行るかもしれません。カラーコンタクトで瞳の色を変えるように、気軽に歯の色を変えて楽しむ?そんな時代も来るような気がします。

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噛み癖とそしゃく筋マッサージ

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自分の噛み癖はご存知ですか?噛み癖を治し、そしゃく筋のマッサージで顔のこりをほぐす事が、歯の寿命を伸ばします。歯の治療(修理)だけではなく、噛み方やそしゃく筋のほぐし方などを教えてくれる歯科医を選ぶ事が、自分の歯を守る第一歩です。

* 噛み癖とマッサージ – リハビリ編

(ガムを1枚用意してから読むと効果的です。)

歯の治療と言えば、詰めたり、被せたり、入れ歯を入れる等、噛むための道具の修理が主で、その道具(歯)の使い方である顎の動かし方まで治療する。と言う視点が欠けていました。

顎の動かし方(噛み方)は百人百様でその人独自のものですが、それが正しいのかを判断し、もし偏りがあればリハビリをし、修正しなければなりません。

例えば、右側の歯ばかりで噛む癖のある人は、必然的に使用頻度の高くなる右の歯が壊れやすくなり、左右の歯の寿命に差が出るばかりでなく筋肉も偏り、首や肩の懲り、腰痛、頭痛等、様々な症状の原因にもなってしまうのです。

それらを予防するためにも自分の噛み癖を知り、悪い癖があればリハビリをしなければなりません。その具体的な方法を解説します。

まず、ガムを一枚用意し、小さく折り畳み、口の中へ放り込みます。すると左右どちらかの奥歯に舌がガムを運びます。(そちら側があなたの利き顎と考えて良いでしょう。)ここからが肝心です。そのまま3分程意識せずに噛み続けて下さい。

自然に左右均等に噛んでいれば大きな問題はありませんが、左右どちらか一方に噛む回数が偏っていたり、一方でしか噛めなかった場合は要注意です。(一方にしか歯がなかったり、痛い歯がある場合はそれを是正しなければいけません。)こうした場合のリハビリ法は、少し大きめで硬めのガムを2~3分間、左右で5回づつ交互に噛みます。

決して長時間してはいけません。急激に始めると噛みづらい方の顎関節や筋肉を痛めてしまいますので少しずつゆっくり始めて下さい。

次は咀嚼筋マッサージです。両手を左右の頬に当てて奥歯で噛みしめるとグッと動く筋肉が咬筋です。同様に頭の両脇(耳の上あたり)で噛みしめると動く筋肉が側頭筋です。この二つの咀嚼筋を押してみて痛みを感じれば、その筋肉にダメージがあると言うことですので、これらの筋肉をマッサージして揉みほぐすのです。

首や肩、背中の凝りを揉みほぐすのは一般的ですが、『顔や頭の凝り』はあまり意識されていないため、咀嚼筋への長年のストレスが蓄積されてしまいがちです。

痛みを感じる部分を中心に、自分が気持ち良い強さでマッサージします。咀嚼筋へのマッサージで顔や頭だけでなく首や肩等の凝りが楽になる場合もあります。このマッサージもやりすぎは逆効果です。一回のマッサージ時間は1分以内とし、短いマッサージをこまめのするのが効果を高めるコツです。

かみ合わせ狂うと”全身”に悪影響

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当時の新聞連載では「かみ合わせ狂うと”全身”に悪影響」について、主に筋肉や骨格の構造に焦点をあてて記しましたが、その後、システム編を追加し、HP上に掲載して来ました。

かみ合わせが狂うと頭痛や肩こりなどを引き起こすことがあることは、今では世間の常識になっていますが、歯科医や歯科技工士でも正しいかみ合わせ、基準となるかみ合わせについて正しい知識を持つものは極めて稀です。おかしな話ですが、かみ合わせが狂ってしまう一番の原因は歯科治療にあるのです。残念ながら、その実情は今でも変わりありません。

当時の新聞掲載は後半の”構造編”のみです。

*なぜ口(歯)の不調和が全身に影響するのか?-システム編-

噛み合わせに不調和があるとなぜ全身に様々な症状がでるのでしょうか?それを説明するために、私たちの身体を大きく二つに分けて見ましょう。ひとつは骨や筋肉、皮膚といった構造体として、もう一つは、呼吸、消化、免疫、歩行といった働き(システム)です。システムというのは、『複数の要素がお互いに影響して行われる複雑な働きのこと』です。口という器官も全身のなかにある様々なシステムのひとつです。

例えば、口の 中一杯のご飯の中から、一本の髪の毛をこともなく選り分けて取り出すことができます。なにげない日常の動作ですが、唇、歯、舌、下顎などが協調して初めてできる動作なのです。

食事や会話など口が機能するには顎や舌が動きます。それらを動かしているのは筋肉です。筋肉は脳からの指令で動きます。顎の動き方は顎関節の状態や、上下の歯の噛み合わせの状態に強く影響されます。他にも唾液の分泌など様々な要素が絡み合い、それらがきちんと調和されて初めて食事や会話をスムースに行うことができるのです。

これらの要素のうちひとつでも不調和や不具合があると全体がうまく働きません。例えば足を捻挫したときなど、いつものようには歩けないのはもちろんですが、靴が合わなっかたり、靴の中に小石が入っているだけでも非常に歩きづらく、ストレスが掛かります。

この時、無理をして歩き続ければやがて腰が痛くなったり、肩が凝ったり、ひどいときは頭痛まで起こってきます。同様に虫歯や歯周病、合わない詰め物、入れ歯などが原因で噛み合わせに問題があったり、噛み方(顎の動かし方)が偏っていたりすれば、いずれ他のシステムにも悪影響を与え症状として全身に現われるのです。

ですから、顎の痛みや肩 凝り以外にも高血圧、めまい、便秘、生理痛、不眠、イライラ、ボケなど一見噛み合わせとは無縁と思われるような症状も現われることがあるのです。

人間の生命の営みはもとより、社会生活でも多くのシステムがお互いに影響しながら複雑に絡み合い、ある程度の幅の中でうまくバランスを保っている時が健康で安定している状態と言えるでしょう。

そしてこの『ある程度の幅』の大きさに個人差があることが、噛み合わせの不調和が全身に直結してしまうタイプの人と、そうでもないタイプの人に大別できる原因だと私は考えています。

*なぜ口(歯)の不調和が全身に影響するのか? -構造編-

私達人類の最大の特徴である直立二足歩行は、手が自由に使え、脳が大きく発達することをもたらしましたが、その分、ボウリング程もある重い頭が一番上にあるなんとも不安定な構造になってしまったのです。

二本の足で自由な動き をするには、この頭を常に安定させなければなりません。この重い頭を支えるために、太くて強靭な筋肉が首の周りに付いており、これらの筋肉を適度に緊張させることで身体バランスを保っています。

しかし、この筋肉が過緊張の状態になると、筋肉のなかを通っている血管や神経を圧迫し血行不良や神経伝達を阻害し てコリや痛み、しびれ等の症状を全身に引き起こします。

物を食べる時に使う咀嚼筋や顎を支える筋肉は、この首の周りの筋肉に隣り合っているばかりでなく密接な関係にあり、一体となって働いています。口(の筋肉)の不調和が構造体としての筋肉バランスを崩し、全身に影響を及ぼすこともあるのです。

例えば左側の歯に虫歯の痛みや欠損があったりして、右側ばかりで噛む癖(右噛み)が長く続くと右側の筋肉が発達します。左右の筋肉バランスが崩れ、頭は右側に傾きます。すると反射的に頭の傾きを直そうと反対側(左)の
筋肉が働き過緊張の状態になり、痛みやコリが発生します。やがて傾いた頭の重みのために背骨が歪み、腰痛や内臓を圧迫し、口から遠い箇所にその影響が出て
くるのです。

構造体として不安定な私達の身体バランスは全身の筋肉が司どっています。つまり、すべての筋肉の状態やバランスをより良く保つ事が、咀嚼や歩行等、身体の機能を円滑にするのです。特に咀嚼筋を初めとする首の周りの筋肉は進化の初期の段階では同じ呼吸筋(第二鰓弓.えら)の一部でした。

言うならば出身が同 じということです。この呼吸筋は頚部から胸部、腹部を経て肛門に至っています。従って口の不調和が同じ出身の筋肉を辿って『痔』を起こすこともあるのです。

上下左右の歯でバランス良く噛むことが身体バランスを安定させ、全身の健康につながるのです。そのためには、歯の本数が揃っているだけでなく、顎の動きの偏りや癖を、機能訓練や自律訓練などのリハビリで治し、スムースに口が動き、ストレスのない状態にしなければなりません。