そうだったのか「千の風になって」

今日は歯の話ではないのですが、個人的に目からウロコの話だったもので。

今まで知らなかったのですが、あるツイッターから大ヒットした「千の風になって」にまつわるかなり気になる情報に行き当たりました。

あくまでも個人的な感想ですが、初めてこの歌を聞いた時、すでに広く知られているこの詩にメロディをつけ、それを発売するのは、まずいんじゃないかと思ってのです。(個人的に楽しむのは勝手ですがね。)

その直感は正しかったようです。

昨日↓のブログで知ったことですが、
「あれは読む詩であって、曲をつけてみんなで歌うなんて気持ち悪い。」と
永六輔さんも言っていたのですね。

それにしても、結構酷い顛末なんです。なんだかとても残念。

詳しくはこちらをどうぞ(遡って読んで下さいね。)
https://blog.greetings.jp/?eid=141

歯医者のいない時代

寒い朝が続くと時々思い出す光景があります。小学生のころ歯医者の順番待ちで冬の朝早くから並んだのです。

昭和40年代前半の話ですが、当時は歯医者さんが少なく、朝から患者さんの順番待ちの列が出来ていました。その時は自分の歯が痛かった記憶がないので、おそらく父か母の代りに並んでいたのだと思います。

歯科医師過剰で患者さんを奪い合っている今では考えられない光景です。治療法も治療器具も今とはかなり違うでしょう。

私の母も前歯に額縁のように金冠を入れていました。歯石取りなんて言葉は誰も知らないそんな頃の思い出です。その10数年後に、歯科医療に兄弟で携わることになろうとは夢にも思っていませんでした。

今では人生の半分以上を歯科の世界で過ごしていることになります。

インププラントがほかの歯をダメに

72歳(来院当時)の男性は、上の歯に1本入れたインプラントが痛いということと、歯の欠損が増えてきたため治療して欲しいということで来院されました。

インプラントを入れた時に痛い思いをしたので、もうインプラントは入れたくないということでした。

いらした時にはインプラントに対合する下の歯が割れてグラグラしていました。おそらく、もともと弱っていた下の歯が、上のインプラントの歯に負けて割れてしまったのです。

インプラントは、うまくいくと治療した歯自体はかなりの強さで噛めるようになるのですが、そのせいでブリッジとしてつないだ周囲の自分の歯や噛み合う相手の歯に害を及ぼしてしまうことがあるのです。

この方は割れている歯を抜いて、治療用義歯を入れて、入れ歯に慣れてもらい、咀嚼システムを回復させながら最終的な義歯を入れました。

この患者さんは、その後、定期的にメンテナンスにいらして、もう3年ほど経っています。

結局入れ歯で間に合うのですから、痛い思いと回りの歯をダメにしたインプラントは何だったのでしょう?

「歯医者の言いなりになるな!」角川oneテーマ21新書より抜粋

長期間歯科を受診できないでいた方のケース

この方は、51歳(来院当時)の女性です。20年以上前に作った前歯の差し歯が、グラグラになっている状態で来院しました。

この方は、もともと歯の治療が怖くて、嫌で嫌でしかたなく。若い時から歯が痛くなっても我慢するだけ我慢して、どうしても我慢出来なくなったときだけ治療を受け、それも痛みが無くなると通院をやめてしまうということを繰り返して来ました。

歳を経るごとに口の中の状況は悪くなる一方で、常に、どうにかしなくてはとストレスを抱え、口の中に強いコンプレックスをずっと持って過ごしていました。

そんなことで、いつかはきちんと全体的に治療をしなくてはと思いつつも、たまにかかる歯科医は、ひと目口の中を見るなりに、「あー、ひどいなあー」という感じになり、詳しい説明もなく、歯を削ったり抜いたりされ、ますます歯科を受診する気持ちを萎えさせる経験をしてしまいました。

もともと歯科恐怖症のうえ、入れ歯には抵抗感が強くありました。

しかし、かといって自分の歯科恐怖症を考えるとインプラント治療はとてもではありませんが耐えられるはずがありません。このようにして迷い、悩んで数十年が経ってしまったのです。

そして私たちのところにはその数十年の思いと相当の決心をを持って来院していらしたのです。そこで、まずは、少しずつ治していくということ、通ってもらえれば必ず治療は終わる、ことを説明して納得してもらいました。

治療の第一歩は、治療台に座る練習から始まりました。というのもこの方は治療台にものの10分も座っていられないのです。本当に最初の数回は治療台にすわって話をするだけで終わるということもありました。

我々が一番大事にしたことは、その都度、何のためにどのようなことをするかを説明し納得して治療を受けてもらうということです。これを根気よく繰り返し、治療台にすわっていられる時間を徐々に増やしていきました。

最終的には一回の治療に小一時間は治療を続けられるようになりました。

このようにして、まずは練習用の義歯を作りました。奥歯で噛むという長年失っていた基本的な咀嚼システムの再獲得を計ったのです。そして、少しずつ残骸の抜歯や、ムシ歯や神経の処置、歯周処置を行い、いわゆる基礎工事をしながら口のなかの環境を整えていったのです。

拙著「歯医者の言いなりになるな!」角川oneテーマ21新書より抜粋

健康な歯は削ってはいけない

医療広告はかなりの縛りがあって、町や駅などで見かける看板には診療科、診療時間、休診日、住所、医師名くらいしか表示できません。

しかし、ネット上はその辺りはたいへんゆるく、何でもありの状態です。

「激安インプラント」「1回で直る歯並び」「見えない歯列矯正」などなど、ビフォー アフターも劇的変化の写真が並んでいます。

どんな世界でもいっしょですが、安い、早い、にはそれなりの理由があるのです。どこかで無理をしなければ成立しないものです。そうした治療?は他人の口だから出来るのです。

健康な歯は削ってはいけません。一度削った歯は二度と戻らないのです。