あなたの歯科治療は大丈夫? 第19回らっくふりかけセミナー | 歯医者は今日もやりたい放題〜歯医者選びの新常識

【林 晋哉・講演会のお知らせ】

2018年3月25日(日) 午後1時半から、下記に於まして講演をいたします。皆様のご来場をお待ちしています。林 晋哉

あなたの歯科治療は大丈夫? 第19回らっくふりかけセミナー | 歯医者は今日もやりたい放題〜歯医者選びの新常識

虫歯 | 歯列矯正 | インプラント | 歯石取り | 入れ歯

歯磨きで虫歯は予防できない! 歯の役割は食べる為だけではない
なぜやりたい放題がまかり通るのか。 患者の為の「本当の治療」ってなんだ?

講師: 林晋哉 先生
講師: 林 晋哉(歯科医師)

日時: 2018年3月25日(日) 午後1時半~4時半
場所: 京都メルパルク JR京都駅徒歩3分
会費: 当日1300円 前売り1100円
郵便振替 01070-1-35744 自然と生活を考える会
定員になり次第受付終了します。

前売り券の申し込みは事務局に電話で確認後振替口座にご入金下さい。
ご質問は セミナー事務局 075-922-2288 川島
楽をふりかけ続ける
ファックス: 075-502-1244

主催: らっくふりかけ隊
隊長直通: 090-9768-0243 中橋


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歯科治療で死亡事故発生…意外に恐ろしい麻酔とデンタルショックの話

第22回 歯科治療で死亡事故発生…意外に恐ろしい麻酔とデンタルショックの話

「Thinkstock」より

2月20日に、歯科治療が原因とされる死亡事故の報道がありました。昨年7月に虫歯治療を受けた2歳女児が死亡したというもので、痛ましい結果に言葉もありません。

記事からは、治療した歯の部位や症状、治療手順、容体急変後の対処などの情報が得られませんので、正確に検証することはできませんが、重大な結果は歯科医として他人事ではないですし、記事中のいくつかのキーワードを基に考察することで、治療者、受診者双方にとって再発防止の一助になれればと思います。

記事中の「キーワード」で報道を整理すると、以下のようになります。

・亡くなったのは「2歳女児」
・治療は子どもの治療を専門とする「小児歯科医院」
・使われたとされる麻酔薬は、歯科治療は元より一般医科でも局所麻酔剤として世界中でもっとも使われる「リドカインを成分とする麻酔薬(商品名:キシロカインなど)」
・亡くなったのは治療の2日後

そして警察による司法解剖の結果、死因は「急性リドカイン中毒による低酸素脳症」とみられ、業務上過失致死の疑いも視野に捜査されているようです。

前提として、歯科治療中、または歯科治療が原因とされる死亡事故は極めてまれですが、結果が重大なので必ず報道され、記憶に残ります。過去には、「歯科治療用のフッ化ナトリウム(NaF)と間違えて、毒物のフッ化水素酸(HF)を女児の歯に塗布してしまい死亡(1982年)」や、「抜去した歯を口の中に落としてしまい、その歯が器官に詰まった窒息死(86年)」、今回と同じように「麻酔後に4歳の女児が死亡した事故(2002年)」などが起こっています。

また、インプラント手術中に動脈を傷つけたことによる死亡事故などが挙げられます。これは、業務上過失致死罪で起訴され、禁錮1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決が13年に東京地裁で言い渡されています。

 今回の事故の死因は「急性リドカイン中毒による低酸素脳症」とされていますので、歯科用の局所麻酔に絞ってみても、死亡事例は少ないです。麻酔剤アレルギーでのアナフィラキシーショックや、痺れなどの後遺症が残ってしまったケースなどは、死亡例よりは多いようですが、きちんと調査した論文などが見当たらないため、発生頻度などを正確な数字で論じることはできません。

 しかし、歯科治療はドリルを使って歯を削る作業が主で、痛みや苦痛を想像して受診前から過剰に緊張している場合などもあり、重篤な症状に至らなくとも、何かのきっかけでショック症状を起こすことがあり、これらを歯科特有の「デンタルショック」と呼んでいます。

デンタルショック

デンタルショックは歯科治療時に起こるショック症状で、次の4つが代表的なショックです。

(1)疼痛(とうつう)性ショック

 歯を治療するときの痛みが原因となって、反射的に脳の循環障害を生じた場合に起こる。気分が悪く、吐き気がするようになり、また顔色も悪くなる。特に、患者が恐怖心を抱いたり、不安な状態で精神的に緊張しているとショックを起こしやすい。口の中の注射、歯の切削、歯髄の摘出等の際、恐怖心を抱いていると、その痛みの刺激で三叉(さんさ)迷走神経反射が起き、血圧降下、脈拍減少など、脳貧血の症状を呈する。予防のためには、恐怖心を和らげるほか、無痛処置などの疼痛抑制法がとられる。

(2)局所麻酔剤中毒

 局所麻酔剤の使用量が多すぎるとき、血中の局所麻酔剤の濃度が上昇し、中枢神経や心臓を抑制するために生じる。しかし、歯科治療時の局所麻酔剤は量が少ないため、中毒を起こす可能性は低い。

(3)局所麻酔剤のアレルギー

 麻酔剤に対して過敏な人に、この麻酔剤を投与するとショック症状を起こす。防止するためには、あらかじめ局所麻酔剤の過敏反応のテストを行う。また、ラテックスアレルギーを持つ患者は歯科医のゴム手袋によって腫脹やじんましん、ぜんそく発作、アナフィラキシー反応などのアレルギー症状を起こすことがあり、注意が必要である。

(4)血管収縮剤と心疾患

 普通、局所麻酔剤には、麻酔効果の延長と急性中毒の防止のために血管収縮剤が含まれている。なかでも、もっとも多く用いられているのがアドレナリンである。しかし、アドレナリンは心臓を刺激するため、心疾患のある人には悪影響(心機能不全による肺水腫やショック)を及ぼすことがある。予防のためには、前もって心疾患の有無を確認することが必要である。[土谷尚之]
(出典:「日本大百科全書(ニッポニカ)」<小学館>)

ここでも(1)以外の3項目で挙げられるように、麻酔は慎重に扱わなければなりません。今回の不幸な事故も、麻酔に起因されたものとされています。しかし、歯科では麻酔を使っての無痛治療はなくてはならず、麻酔なしの歯科治療は成り立ちません。子どもへの治療でも頻繁に使われます。安全性の高い薬剤ですが、たとえ少量でも誤って血管内に打ってしまうと、血管内を逆流して外頸動脈、総頸動脈から内頸動脈を経由して脳に至り、中枢神経症状が出現し、低酸素脳症を起こしてしまう場合があり、今回の事故はこれに当たるのではないかと思われます。
 通常、飲み薬を含め薬の使用量は年齢と体重で決まります。特に2歳児ということを考えると、身体も未発達ですし、体重も大人の10分の1ほどですので、ごく少量でも反応してしまった可能性があります。いずれにしても、麻酔はより細心で慎重な取り扱いをしなければなりません。

 今回の事故も、麻酔の打ち方とその量、打った部位、麻酔接種後の患者の観察、容体急変後の適切な処置(救急救命)に落ち度があったのでなないかと推測できます。

 一般に歯科医は、救急救命処置の方法などに疎い場合が多いので、救急救命処置法の受講を義務付け、歯科医の緊急時の対応能力向上を図る制度なども必要です。

 また、食物アレルギーをはじめ、なんらかのアレルギーを持つ人は、子ども、大人問わず増えているのも事実なので、まず薬剤アレルギーの有無を、治療者、受診者双方で事前に確認することも大切です。リドカインへのアレルギーの有無を調べてくれる医療機関もありますので、心配な方は受診されるといいでしょう。

 また、歯科治療を受ける際に、デンタルショックに対応できる対策が整っていることを歯科医に確認しておくことも忘れてはいけません。

文=林晋哉/歯科医師

参考資料
局所麻酔による全身的偶発症
https://www.showayakuhinkako.co.jp/medical/odt/odt04.pdf

局所麻酔薬リドカイン(キシロカイン)アレルギーの有無を診断(埼玉医科大学) 
https://www.saitama-med.ac.jp/hospital/center/allergy.html

●林 晋哉(歯科医師)
1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(を併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)など多数。

林歯科HP:httpss://www.exajp.com/hayashi/


新刊情報!​ 林歯科の新刊本(Kindle版)がリリースされました!

入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

-内容紹介-​

入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

  • 歯抜け歯医者が本音で語るあなたの知らない歯科医療
  • 虫歯の痛み、歯周病の痛み、抜歯の切なさを知り、自ら入れ歯を使っている歯医者が語る”体験的入れ歯論”
  • 「歯磨きよりも大切な予防法」、「歯医者で変わる歯の寿命」
  • 「噛み合わせと全身の健康」
  • 「入れ歯を笑う者はインプラントで泣く」
  • 「いい歯医者・悪い歯医者の見分け方」

などなど、知ると歯の寿命が延びる歯医者の本音を教えます。

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2018年の干支は戌、ですので犬の歯についての雑学・・

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

  
2018年の干支は戌、ですので犬の歯についての雑学です。

犬の歯と本能 ーよく噛んで食べなさいと言っても無駄ですー

私たち人間にも犬歯という歯がありますね。糸切り歯と呼ばれる前歯の真ん中の歯(中切歯)から数えて3番目の尖った歯です。生える位置が上の方になると八重歯と呼ばれます。日本ではチャームポイントとなる八重歯ですが、西洋ではドラキュラのようだと嫌われる傾向があるようです。

この犬歯よりも後ろに臼歯と呼ばれる臼状の歯が4本〜5本(親知らず含む)の歯が並んでいます。前歯で噛み切り、臼歯で咀嚼するのです。

前歯と犬歯は肉食系の歯、臼歯は草食系の歯の特徴を備えているので、我々人間は、肉食、草食(野菜と穀類)を併せた雑食なのです。

私たちは、食事のときによく噛んで食べなさいと言ったり、言われたりしますが、食べものを充分咀嚼し、消化液でもあり、消毒作用もある唾液とよく混ぜ合わせることはとても大切で、消化の第一歩でもあるからです。

ところが、犬は食事の時によく髪ことはありません。咀嚼はしないのです。

犬を飼ったことのある方なら誰でもご存知なのが、犬によく噛んで食べなさいと言っても全く言うことを聞かないこと。犬の食事時間は非常に短く、ササミジャーキーなどをあげても2度ほど噛んですぐに飲み込んでしまいます。

これは、犬は本来肉食獣なので、肉食獣の歯と消化システムを持っているからです。

肉食獣の歯は前歯だけでなく奥歯も尖っていて、その先端は喉の方に向いています。食べものを飲み込める大きさに噛み切って喉方向(食道方向)に送り込みやすく出来ているのです。すり潰すような平らな臼歯はないのです。

上下の犬歯(牙)も発達して深く噛み合っていますので、この犬歯がガイドとなってまっすぐ口が開き、まっすぐ戻る口の動きになります。犬歯のない馬や牛のように口が横に動くことはありません。

つまり、犬の食性を一言で言えば、飲み込めさえすればそれでいいのです。犬によく噛んで食べなさいと言っても無駄なのです。

犬用のガムはよく噛みますが、これは、食事というより狩りの名残です。タオルやロープを咥えさせて引っ張ると唸り声をあげ、足を踏ん張って、首を振りますが、仕留めた獲物に噛み付いて首を振って引きちぎる行為がDNAに刻み込まれているのです。

​柔らかい​ドックフードの普及​で、本能である噛みつき欲ひきちぎり欲が満たされない​​​ワンちゃんのために、タオルやロープでの咥え遊びをしてあげてください。​

​イラストは​「国産・無添加ドッグフードPERORI」さんからお借りしました。
httpss://natural-food.jp/store/contents/dogfood/article-76/


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インプラント危害、国が警告…治療中に死亡事故も「入れ歯=悪」のまやかし

筆者が歯科医となって30年、歯科の世界も筆者の歯も様変わりしました。

筆者が歯科医となって30年、歯科の世界も筆者の歯も様変わりしました。

歯学部を卒業と同時に、「噛み合わせと全身」の勉強を始め、10年後の1998年に『いい歯医者、悪い歯医者-噛み合わせが狂えば、命も危ない』(クレスト社)を著しました。

「一本の歯が人生を狂わせる」をテーマに、かみ合わせと全身の関わりや、安易に歯を削ったり、歯列矯正で歯を動かすことの怖さ、勉強不足の歯科医や歯科技工士の多い歯科業界の問題点などを訴えました。

「かみ合わせが悪いと頭痛肩こりなどの原因になる」ことは今では多くの人が知っていますが、20年前は歯科医でさえも知らない時代でしたので、この本は話題になり新聞やテレビなどでも取り上げられ、多くの人に読んでいただきました。この本の出版から、来年で20年になります。

『入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」-あなたもいつか歯を失う:Kindle版』(林晋哉/パブフル)

20年の節目としてこのたび、『入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」-あなたもいつか歯を失う:Kindle版』(パブフル)が 発行されました。
そこで今回、この20年で歯科の世界はどのような変化があったのか、簡単に振り返ります。

まず挙げられるのは、子どもの虫歯が減ったことです。「どうせ生え変わるのだから」と粗末に扱われていた乳歯への意識が変わり、乳児・幼児のうちから歯磨きや早めの受診、フッ素塗布などが功を奏したのでしょうか。

噛み合わせと全身の関連が一般常識となったことは前述の通りで、「顎関節症」という病名も聞きなれない言葉ではなくなりました。

インプラント(人工歯根)の登場も目立った出来事です。1980年代に出始め、2000年代に入って急速に広まりました。高齢化が進み入れ歯年齢層が厚くなり、歯科医も需要を見込んでこぞって導入しました。歯科医師過剰にあって、保険外で収入の見込める新技術に多くの歯科医が飛びついたのです。しかし、にわかインプラント医の急増は技術の未熟さや、過当競争のあおりでトラブルも多く、独立行政法人 国民生活センターが「インプラント危害」という強い言葉を使って警告を発する事態となりました。

歯科インプラント治療に係る問題-身体的トラブルを中心に-国民生活センター

また、ベテランのインプラント医によるインプラント手術中の死亡事故などが刑事事件になるなど、最近ではインプラント治療から撤退する歯科医も増え、淘汰が進みつつあるようです。

歯科治療以外では、歯科医師過剰がより深刻になってきました。歯科医院の数はコンビニの数を上回っていることも半ば常識となるほどで、特に都心部での歯科医院の過密ぶりは異常です。こうして歯科医師は余っているのに毎年2000人の国家試験合格者が輩出されています。

子どもの虫歯は減り、総人口も減ってゆくのに、歯科医師は増え続けるという超過当競争が常態化する異常な業界になってしまいました。
これらが歯科を取り巻く目立った変化ですが、残念ながら人類にとって宿願である虫歯や歯周病の特効薬や完全予防薬の開発、入れ歯やインプラントに頼らない歯の再生治療といった画期的な治療法などは誕生していません。

20年で筆者の歯はどう変わったか

歯科界には革新的な変化は現れていませんが、20年たった筆者自身の口の中は大きく変わりました。具体的には、筆者も入れ歯になりました。何本か歯を抜き、部分入れ歯を入れています。

歯医者だから歯の状態は良く、入れ歯などは患者に入れるだけで自分では入れないと思われがちですが、そんなことはまったくありません。私たちも人の子ですから、虫歯に泣き、歯周病の激痛に苦しみ、挙げ句に歯を失い、切なく情けない思いを味わいます。この20年での筆者の口の中の変化が、それらの体験を如実に物語っています。

これは決して「医者の不養生」がもたらしたものではありません。曲がりなりにも専門家ですから、自分に必要なケアはしてきました。そのお陰で適切なタイミングで抜歯をし、この程度の状態で済んでいるのだと思っています。

歯そのものの丈夫さ、歯ぐきの丈夫さは遺伝の影響も強く、歯磨きだけで防ぎ切れるものではありません。筆者の両親とも若いうちに歯を失うタイプだったので、その影響が強く、筆者が若いうちに歯を失う大きな要因だったと捉えています。だからといって、間違っても親を恨むことなどありません。むしろ、親を含めて歯で苦労する患者さんの気持ちが痛いほどわかるのです。

筆者が比較的早く歯を失うタイプであることは『いい歯医者・悪い歯医者』でも記しており、死ぬまで自分の歯でいられないことは20年前からわかっていました。そのため、それに見合ったケアはしてきましたし、抜かざるを得ない場合は入れ歯にすると決めていました。もし、遺伝などの要因を考えず、歯磨き信仰を盲信して間違ったケアをしていたら、むしろ失う歯の本数は増えていたでしょう。

歯が抜けた後の治療法にはインプラント(人工歯根)もありますが、筆者の選択肢には入っていません。これについては、前出の国民生活センターの警告で充分だと思いますが、新刊にも詳述していますので、インプラント治療を行うか迷われている方は参考にしてください。

歯の質や寿命は個人差が激しい

世間では“体質”や“家系”ということばをたびたび口にします。たとえば、風邪を引きやすい体質、アレルギー体質、糖尿病の家系、高血圧の家系などがそれで、究極は短命の家系、長寿の家系などと口にします。

「死ぬまで自分の歯」は万人の願いですが、実情はそのようなことは極めて稀です。歯の質や歯周病へのかかりやすさにも体質、家系といった遺伝的な要素が大きいのです。もちろん、すべて遺伝で決まるわけではないので、手入れの仕方や使い方も歯の寿命を大きく左右します。

要は、病気のかかりやすさや寿命は個人差が大きいということで、歯も例外ではありません。歯の寿命は、他の臓器や器官よりも個人差の激しい臓器だと思います。

歯医者で変わる歯の寿命

歯の寿命にかかわるもうひとつの大きな要因は、歯科治療です。人それぞれに備わった歯や歯周組織の質などの個人差を無視した治療を受けると、歯の寿命を縮めるばかりでなく、心身に重大な悪影響を及ぼすことがあります。予防法も個人差を無視して一律に「磨け、磨け」では科学ではありません。端的に言えば、個人差を考慮したオーダーメイドの治療や予防指導ができる歯医者にかかれば、歯の寿命を延ばすことが可能ですし、それができない歯医者にかかれば歯の寿命は短く、身体の寿命にも影響を与えます。

『いい歯医者・悪い歯医者』を世に投じてから20年。筆者自身、入れ歯を使うようになった口の変化と、それに伴う身体の変化、またさまざまな患者さんの診療を通じて「一本の歯が人生を狂わせる」ことの重大性を日々実感しつづけています。

拙著『入れ歯になった歯医者~』では、自ら入れ歯を使う歯科医として、あなたの知らない歯科治療の実情と、あなたに必要な歯科治療法、予防法などを綴りました。本書で歯と心身の健康に役立てていただければ幸いです。

文=林晋哉/歯科医師

●林 晋哉(歯科医師)
1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(を併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)など多数。

林歯科HP:httpss://www.exajp.com/hayashi/


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入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

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入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

  • 歯抜け歯医者が本音で語るあなたの知らない歯科医療
  • 虫歯の痛み、歯周病の痛み、抜歯の切なさを知り、自ら入れ歯を使っている歯医者が語る”体験的入れ歯論”
  • 「歯磨きよりも大切な予防法」、「歯医者で変わる歯の寿命」
  • 「噛み合わせと全身の健康」
  • 「入れ歯を笑う者はインプラントで泣く」
  • 「いい歯医者・悪い歯医者の見分け方」

などなど、知ると歯の寿命が延びる歯医者の本音を教えます。

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林歯科の新刊本「入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う」(Kindle版)がリリースされました!

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入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

-内容紹介-​

入れ歯になった歯医者が語る「体験的入れ歯論」 -あなたもいつか歯を失う- Kindle版

歯抜け歯医者が本音で語るあなたの知らない歯科医療

誰でもいつかは歯が抜けます。
あなたはその時どうしますか?
インプラントにしますか?
入れ歯にしますか?

虫歯の痛み、歯周病の痛み、抜歯の切なさを知り、自ら入れ歯を使っている歯医者が語る”体験的入れ歯論”
「歯磨きよりも大切な予防法」、「噛み合わせと全身の健康」、「いい歯医者・悪い歯医者の見分け方」などなど、知ると歯の寿命が延びる歯医者の本音を教えます。

主な目次

はじめに
・「いい歯医者、悪い歯医者」を世に投じてから20年が経ちました。
・20年で私の歯はどう変わったか
・歯にも体質や家系がある
・歯医者で変わる歯の寿命

第1章 あなたもいつか歯を失う
・歯磨きに予防の効果はあるのか
・歯が抜けるのはあなたのせいではない
・「死ぬまで自前の歯」の人は超少数派

第2章 使えない入れ歯の大問題 あなたの入れ歯は大丈夫?
・入れ歯の不良品が多すぎる -食事の時に外す入れ歯-
・入れ歯の噛み合わせの不調が招いた円形脱毛症
・ブリッジの末路 根ごと抜けるのはよくある話
・歯科医が生み出す入れ歯ウツ

第3章 インプラント再考
・入れ歯を笑う者はインプラントで泣く
・インプラントのリスク 国民生活センターの警告
・「骨に刺さった棘」
・「入れ歯ってつらいですよねぇ〜」に騙されるな

第4章 良い入れ歯とは
・継ぎ足していく、という発想
・抜歯した日から食事ができる
・一生使える入れ歯を目指す
・入れ歯安定剤の怖さ

第5章 噛み締めない生活のススメ
・噛み締め、食いしばり、歯ぎしりが歯と体を苦しめる
・ローマの休日は噛み締めで終わる
・私は噛み締めを止めて楽になりました
・姉の死で口が開かなくなった

第6章 最新版「いい歯医者・悪い歯医者」の見分け方
・20年後の今に思う「いい歯医者・悪い歯医者」の見分け方
・これがいい歯医者だ
・歯科は科学ではない

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●林 晋哉(歯科医師)
1962年東京生まれ、88年日本大学歯学部卒業、勤務医を経て94年林歯科を開業(を併設)、2014年千代田区平河町に診療所を移転。「自分が受けたい歯科治療」を追求し実践しています。著書は『いい歯医者 悪い歯医者』(講談社+α文庫)、『子どもの歯並びと噛み合わせはこうして育てる』(祥伝社)、『歯医者の言いなりになるな! 正しい歯科治療とインプラントの危険性』(新書判) 、『歯科医は今日も、やりたい放題』(三五館)など多数。

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