総入れ歯の原理とインプラント

上は部分入れ歯下は総義歯

写真:上は大きな部分入れ歯、下は総入れ歯

総入れ歯の原理は、とても単純です。入れ歯と口腔粘膜がすきまなく接していれば、落ちてこない。ただそれだけです。

「すきまなく接していれば落ちない」と聞いて不思議に思う人もいるかもしれません。
しかし、二枚のガラス板を水に濡らしてくっつけると、ぴったり貼りついて落ちてこないことは、
誰でも知っていると思います。

入れ歯もこれと同じです。唾液が「二枚のガラス板をくっつける水」の役割を果たし、入れ歯は口にぴったりと吸いついて安定するのです。

ですから粘膜と入れ歯が隙間無く接してしなければならないのですが、これは確かに難しいです。市販の入れ歯安定剤が売れている理由がここにありますが、情けない限りです。

入れ歯は抜けた歯の本数が多い程むずかしくなりますが、歯医者と技工士の腕の見せどころでもありますが、入れ歯の出来ない歯科医ほどインプラントに走りがちです。

インプラントが優れているのではなく、入れ歯を作れない歯科医がインプラントの結合力に縋っているのです。

インプラントが誰の為にあるのかを見誤ってはいけません。

やっと、NHKのお墨付きを頂いた気分

昨日のブログで紹介した「ためしてガッテン」の放送の中には、インプラントのイの字も出来ません。

「歯が無くなったら入れ歯です。」と結んでいます。

専門的に言うと、義歯床の粘膜からの刺激が歯根膜の感覚入力の代りをするから入れ歯が良いのです。

番組冒頭の寝たきりのおじいさんが上下の入れ歯で噛めるようになると、まるで別人のように元気に歩き、意欲的に生きるように変わったのが良い例です。

「入れ歯の底力」はかねてよりの私達の主張です。やっとNHKのお墨付きを頂いた気分です。(笑)
(詳しくは拙著をお読み下さい。入れ歯の実例がたくさん載っています。)

公共放送のNHKはインプラントを持ち上げる番組は絶対作りません。本当のことを知ってるからです。

ウソだと思うなら再放送を見て下さい。

NHK総合 2月15日(火)午後4時05分~4時50分

インプラントでひと儲け

かつて私たちもインプラントを診療に取り入れようと思ったことがありました。約25年程前のインプラントが歯科医のあいだで話題になり始めたころです。

当時は最先端の治療法だと思っていました。噛み合わせと全身の関連も全く知りませんでした。何よりも入れ歯を上手く作ることできませんでしたので、歯のないところに心棒を立て、その上に人工の歯を固定するインプラントはなんと素晴らしい方法だと思いました。

しかも、自費診療なので儲けられると考えていたのです。

つまり、自分の能力の無さを棚に上げて、患者さんの利益よりも自分の利益を優先しようとしていたのです。今になって振り返ると恥ずかしいかぎりの浅はかな考えでした。

インプラント治療のトラブル

昨今、インプラントにまつわるトラブルが、方々から漏れ聞こえてきます。なかなか表には出てきませんが訴訟になっている事故も多いようです。

新聞や週刊誌で報道された事件といえば、2007年5月、東京都内の歯科医院でインプラント手術を受けた女性(70歳)が、術後に大量出血して死亡した事故が大きく取り上げらされました。

また、2010年1月の愛知県・豊橋市の歯科医のインプラント使い回し事件も記憶に新しいでしょう。あのような、あきれた医療行為は論外だと、多くの歯科医は一笑に付しています。

しかし、インプラントをもてはやす現在の歯科業界においては、くだんの歯科医だけの問題として“対岸の火事”と看過していいものではないと思います。

インプラント治療が増えれば、医療裁判件数も増え続けています

患者さんの立場からのインプラント検証サイト

歯科インプラントを受ける立場でのサイトが公開されました。

https://www.implantxxx.com/

そのトップページに主旨が記されています。

『インターネットでインプラントについて調べると「第二の永久歯」「その日から自分の歯と同じように噛める」「全身病の予防になる」等々その利点ばかりが目につきます。

その反面、手術の失敗から訴訟になってしまったケースや半永久的なシビレが残ってしまった人の声も聞こえてきます。

私(サイト管理者)自身も前歯3本を失っており、インプラント治療を受けるべきか悩んでいます。

自分の身体のことですし、高額なこともあり慎重にならざるを得ません。

インプラントの良い部分はもちろん、そのリスクについても徹底的に検証していこうと思います。

このサイトではインプラント治療そのものの説明についてはあまり触れていませんので、その情報については他のサイトをご覧ください。』

2011年1月

数少ない患者さんの立場からの情報発信です。

私も参考にさせて頂きます。

是非アクセスして下さい。

(誤解を受けるといけないので、あえて申し添えます。上記サイトに林歯科のサイトなどを載せて頂いていますが、管理者さんは当医院の患者さんではありませんし、利害関係も一切ありません。)