入れ歯が合わずあごや首が痛んだが割りばしゴロ寝をやったら一週間で治った(2)
そんな私が、新聞の記事で知った、林歯科の林晋哉先生に割りばしゴロ寝を教わったのは、今年の二月中旬のことです。
割りばしゴロ寝は、あおむけに寝た状態で、割りばしを軽く開いたくちびるに乗せるというものです。これで口のまわりの筋肉がゆるみ、さまざまな症状に効くそうです。「まさか割りばしで」と思いましたが、ものは試しと、やることにしました。
私は、就寝前にあおむけになって行う以外にも、ゆったりとしたソファーなどに座って、テレビを見ているときにも行いました。
一日にやる回数や時間はとくに決めず、時間があれば一日三~四回、時間がない日でも一回は必ず行いました。一回にやる時間は三〇分ほどです。
こうして毎日、割りばしゴロ寝を行うと、驚くほど早く効果が現れました。三~四日めから、薄紙をはぐようにあごやほおの痛みが薄らいできたのです。一週間もすると、まるでウソのように痛みがなくなりました。
その後も割りばしゴロ寝を続けると、入れ歯をしている左側でものをかんだときの痛みも、軽くなってきました。痛みはどんどん軽くなり、あまり固くないのもなら、左側でかめるようになったのです。林先生の治療はまだ始まっていないのに、これほどの効果が出たのです。
これまで、「痛みがなくなるなら」と、時間とお金をかけて、入れ歯の調整などを行ってきました。それが、まさか割りばし一本で、これほどらくになるとは考えもしませんでした。
割りばしゴロ寝を始めるまでは、私は四六時中「痛い、痛い」といって暮らしており、イライラして主人にあたるなど、家の雰囲気もよくありませんでした。それが最近は、私がまったく「痛い」といわないので、主人もホッとしているようです。
痛みを解消するだけでなく、気持ちまでらくにしてくれる割りばしゴロ寝と、これを教えてくれた林先生には、とても感謝しています。
主婦・62歳 富山 洋子
● ひとことアドバイス
林歯科院長 林晋哉
富山さんのように、自分では気がつかなくても、かみしめが強い人はよくいらっしゃいます。そのような人が、入れ歯で強くかみしめをするような場合、その痛みは強烈です。かみ合った強い力が、そのまま粘膜に伝わるのですから、その刺激はより強く感じられるのです。薬が効かないのも無理はありません。
要は、かみしめをやめない限り、いくら新しい入れ歯を作っても、痛みは取れません。しかし、強くかみしめをするクセがあっても自覚がないために、多くの人は入れ歯が悪いと思いこみ、何度も入れ歯を作り替えています。実にもったいない話です。
入れ歯がうまく合わないという人は、とにかく割りばしゴロ寝を試してください。それで痛みが取れれば、問題はあなたのかみしめにあります。