歯は「食べ物に合わせて』作られている

歯の形やその割合と食べ方に関係はないと思っている人が多いと思いますが、実は食べ物を歯の形の割合で食べることが健康にいいのです。

人の歯を上下の片側で見ると、口の前側から門歯(2本)、尖った犬歯(1本)、臼歯(4〜5本)の順に並んでいます。

門歯はリンゴやトマトなどの果物や野菜をかじるのに最適の形をしています。犬歯は肉などを噛み切るのに、臼歯は米などの穀物を食べるのに最適の形をしています。

人聞はいろいろな食べ物を食べる雑食ですので、歯も2対1対4(5)の割合で食べるのに適した形を持っています。

ちなみに肉食動物の歯は尖った歯だけで、肉を噛み切り適当な大きさになったら飲み込みます。犬にエサをやると、「あれお前、もう食ぺちゃったの?!|」と驚くくらい早食いですが、よく噛まずに消化するシステムだからです。

一方、草食動物の歯は草などをよくすりつぶして食べるための平坦な歯だけです。

歯は骨から生えているのではありません

歯は骨から生えていると思っている人がいるかもしれませんが、実は歯根膜というハンモック靭帯の上に浮かんでいるのです。

ハンモック靭帯はスイカを運ぶときに使う網袋をイメージしてください。歯根膜は歯と歯槽骨をつなぐとても薄い繊維の集まりで、いちばん厚い奥歯でも0・5ミリの厚さしかありません。私たちの歯は歯根膜というクッション役によって骨にくっついているので噛むときの衝撃がやわらげられるのです。

また、歯は食事をするたびに、組織の一部が欠けます。このことを専門的には脱灰といいますが、微細な変化なので目で見てもわかりません。

脱灰のままではたちまち虫歯菌に侵食されてしまいますが、歯の脱灰が起きた場所は何時間かたっと元どおりに修復されます。修復のことを再石灰化と呼んでいます。歯は脱灰と再石灰化を繰り返すことで常に生き返っているのです。

ブラッシングで歯周病は予防できません

歯周病を防ぐためにブラッシングがすすめられることがあります。

ブラッシング、をしたことで歯茎の腫れが治りました、といわれますが、このような歯茎はすでに歯周病の状態だったのです。

正確にいうのなら、予防ではなく、ブラッシングをすることで治療の効果が出ました、ということです。

歯周病を予防するのであれば、最も大切なことは、噛み合わせバランスをよくすることです。そのうえで歯と歯茎のメンテナンスやエチケットとしてブラッシングにより清潔を保つという順番になるのです。

同じような生活や食事をし、ブラッシングをしても、歯周病になる人とならない人がいますが、遺伝による体質も大きな影響があると思います。しかし、遺伝を問題にしても始まりません。

まずは噛み合わせバランスをよくして歯や歯茎に負担がかからないようにすることが歯周病の予防につながります。

「咀嚼筋マッサージ」が効果的!

噛むときの顎の動かし方は人さまざまですが、右か左のどちらか一方、ばかりで噛む、という噛み癖があると、よく使うほうの歯の疲弊が進むとともに、肩こり、首のこり、腰痛や頭痛の原因となることもあります。

噛み癖があると左右どちらかの噛む筋肉(阻噌筋)に負担がかかり疲れやすくもなります。

咀嚼筋は、咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋の4つで構成されていますが、そのうち自分で確かめる乙と、かできるのは咬筋と側頭筋です。咬筋は左右の頬に手の指を当てて奥歯を噛みしめてみると動くのでわかります。

側頭筋は頭の左右の両脇に手の指を当てて奥歯を噛みしめてみると動きます。指でマッサージをすれば、噛む筋肉がほぐれるとともに肩こりや首のこりもやわらぎます。

このマッサジはl回1分以内にして1時間おきくらいをメドに1日に10回以上こまめにやることが大切です。1回に長くやりすぎてはいけません。

「わりばし法」のすゝめ

歯や歯茎に大きなストレスがかかり、噛み合わせバランスを崩す原因となる噛みしめや、歯ぎしりを改善する方法として私がおすすめしているのが「わりばし法」です。

仰向けになり、割り箸を口に軽くはさんで約30分間、リラックスタイムを持つというものす。この方法を行うと口の周りをはじめ、全身の筋肉の緊張、がやわらいでいきます。

やり方はとても簡単です。

①わりばしを割って1本のわりばしを唇で軽くはさむようにします(噛まないように。感覚としては口にのせる感じです)。

②仰向けになり、全身の力房長くようにして、そのまま30分間過ごします。畳やカーペットの床のように硬い場所で仰向けになるとより効果的です。

体を冷やさないように毛布などをかけてもよいでしょう。終わって起き上がるときは体を十分ほぐしながらゆっくりと立ち上がります。急に立ち上がらないことです。