歯科衛生士の平均年収

歯科医や技工士に比べ、ひっぱりだこなのが歯科衛生士です。

国家資格を有し歯科医の片腕となって歯科医療に当たります。毎年6,500人が新しく誕生しますが、子育て年齢に重なるせいか、有資格者数(216,277名/平成21年度)に比べ実働者数が6割(96,442人/平成20年度))と少なく、慢性的な歯科衛生士不足です。

平均年齢31歳の歯科衛生士の平均月収は24.7万円、そこから推定される平均年収(ボーナス込)は338.9万円ですが、都市部の求人広告などを見ると歯科医院の数が多く完全な売り手市場で、就労条件は新卒や経験の浅い歯科医よりよっぽどいいところもあります

過酷な歯科技工士の平均年収

歯科技工士は国家試験に合格し免許を必要とされる職人的な仕事です。歯科界の中では裏方の仕事なので、なかなか表に出る事はありません。歯科医師から詰めものや被せもの、入れ歯などの制作を請け負います。ほとんどはラボと呼ばれる少人数の会社に勤めるか、自己開業が主で、歯科医院内の技工室で仕事をする人は大変少なくなっています。

歯科治療は最終的には詰めたり、被せたり、ブリッジ、入れ歯など人工物での修復になりますので、それらを制作する歯科技工士なしには成り立たないのですが、長時間労働のわりには収入が少なく、過酷な職業で、若い歯科技工士の離職が目立っています。昨今は人件費のより安い中国などの外国で歯科技工物を制作し輸入する業者もおり、不毛なダンピング競争で疲弊した業界となっています。

平均年齢35.7歳の歯科技工士の平均月収は26.0万円、そこから推定される平均年収(ボーナス込)は347.2万円と出ています。(平成20年厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)歯科技工士学校も定員割れが多く、30年前のオイルショックの不況時には、手に職を付けろとばかりに大卒者や社会人も歯科技工士を目指し、技工士学校の競争率が10培近くと狭き門だったのがウソのようです。昨今も不況ですが、それでも選ばれない職業になってしまったようです。

私(兄)が歯科技工士になり社会に出た頃の実態は、半数以上が無免許で安い賃金で働いており、そうした事も今の劣悪な労働環境を作った一因になっていると思います。

個人的には素晴らしい仕事で、とてもやりがいがありますが、正しい勉強を永続することが必須です。

歯科大は定員割れ

現在日本にある歯科大学又は歯学部のある大学は、国立大学法人11校、公立大学法人1校、私立大学17校の計29校。

そのうち私立大学の6割にあたる11校で定員割れとなっており、入学者が定員数の3割に満たない学校も少なくありません。

これらの学校の偏差値の平均は46。最低は38。因みに私立の医学部の偏差値の平均は60なので、レベルの差が歴然としています。

私立大学歯学部の新入生が大学に支払う授業料や入学料などの初年度納付金(実験実習費を含む)が、2009年度の平均が約932万円。卒業までは学費だけで平均約3,000万円。この他に生活費などがかかります。

つまり、偏差値38以上の頭脳と3,000万円+生活費があれば誰でも歯学部に入れます。

ただし、国家試験があるので、そのまま歯科医師になれるのかは別問題です。実際、こうした学校の歯科医師国家試験の合格率はかなり低く、歯科大生にはなったのに歯科医にはなれなかった人も大勢います。

歯科医の平均年収

晴れて国家試験に合格し、歯科医師免許を手にしても歯医者余りの現状では就職そのものが難しく、かつてのような高給取りのイメージは遥か昔の絵空事です。

歯科医の初任給はインターネット上の募集要項を参考にすると平均で25~30万円。4年生大卒初任給とそれほどの差はありません。

人員不足で売り手市場の歯科衛生士とも遜色がありません。学費の高さを考えればもはや元のとれる職業とは言いがたく、それが歯学部定員割れの原因にもなっています。

平成20年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」によると、平均年齢36.5歳の歯科医師の平均月収は52.8万円、そこから推定される平均年収(ボーナス込)は737.9万円だったそうですが、開業には新たに数千万円の費用がかかります。

最近は長引く不況と歯科医師数の過剰による過当競争により開業医の倒産も増加しており、先行きの明るい業界とはとても言えません。

コンビニより多い歯科医院 | 悲惨な歯科界の現状

歯科界の現状を知っておくことも歯と口の健康を守る一助になると思います一般医の医師不足とは違い歯科医師は人数が増えすぎてしまったことが一番大きな問題になっています。

歯科医師過剰は歯科医院の多さにも表われています。全国のコンビニの1.5倍もあるのです。

コンビニ店舗数は44,542(日本経済新聞社の2007年度コンビニエンスストア調査)歯科医院の数68,075。(2008年7月の医療施設動態調査)07年現在日本の歯科医師数は10万人を超え、さらに、年間2,700~3,000人の新たな歯科医師が次々と誕生しています。

日本の総人口は減少傾向ですのでますます歯科医のお供給過多となりますので、あの手この手を駆使した歯科医院間での患者の奪い合いが激化しています。